2014年11月7日金曜日

GPIF運用論争 郵貯運用、インフレ率、円高円安、消費税増税など つらつらと


ちょっと議論には遅すぎますが。

ずいぶん前から、GPIFの資金を「積極的に活用する」という議論がありました。

たぶん、小泉・竹中政権時代からも話があったように記憶しています。当時のGPIFの専務理事は「上場企業にROE8%」を掲げていたりしていたかと思います(その方は厚労省のいわゆる天下り役員だったと思いますが、志は潔し と思ったりしていました。しかし、その方が退任されてからは元の木阿弥)。

 

つまり、国内債券比率を60%から引き下げる、というものです(引き下げが先日発表された)。

この国内債券への投資には矛盾した議論が噴出していると思います。

 

GPIFとなると、目くじらを立てて、「安全第一」を叫ぶ声が多い(年金資金を株なんかで運用して、年金財政が破たんしたらどうするんだ、というものがもっとも多いような気がします。中には金融機関に対するフィーのばらまきだというよくわからない説もある)。

 

しかし、一方では郵貯の資金を国内債券(日本国債のこと)中心で運用すると、「国債が暴落したら、郵貯が破たんするから危ないので分散投資するべきだ」、という議論が多かった。

 

どっちやねん。一人で同じことを言っている人は、マスコミだけか???

 

GPIFの運用目的は年金。郵貯で預けている人の多くは、現役世代の生活資金や余剰資金あるいは年金を受け取った後の余剰資金あるいは生活資金ではないのか?

しかし、郵貯のほうはかなり大雑把に言って、運用原資は定期貯金がメインなので生活資金の余剰資金と言ってもよいと思う。

余剰資金と言えば、老後のため、家を買うため、学費のためなどが使用目的として考えられる。

 

つまり、GPIFも郵貯も運用目的の性格は基本的に同じだと思う(郵貯は任意の人の金融機関だけれどその存在は国民的と言っていいと思う)。しかし、片方では「国債に投資しないとヤバい」とあおり、もう片方では「国債に投資しているとヤバい」と煽る。

 

日本国債が暴落するのかしないのか、ということは私にはわかりません。たぶんしないと思う。財務省は「万が一暴落したら」、というワーストケースを(恣意的に)言っていると理解している。

 

ここで金融政策のブレがないことが重要ではないか、と経済学者でもない私が言うと笑い話かもしれませんが。

 

デフレ脱却を目指すのが、「安倍政権」なのか「日本全体」なのか。黒田さんの次の日銀総裁が先祖がえりのようなデフレ政策を採用する可能性がないのか(日銀法の改正)、財政再建が先かデフレ脱却が先か、、、。

総理大臣が「デフレ脱却が第一」、と言っているそばから副総理(財務大臣のあの方)は「増税第一」(消費税増税)、と言っていますから、聞いているほうは(私個人は)どこまで「本気」なのかわかりません(副総理のほうが総理より態度が傲慢で、そっちが本音だろ、と勘繰っているだけですが)。

 

デフレ脱却が第一なら、消費税増税を延期(できれば中止)すべきだと思います。そう宣言すれば、日銀緩和第二弾は不要だったと思う。みな安心して消費するでしょう。

 

インフレと関わりますが、仮に為替(ドル円レート)を安定化させたいのなら、米国インフレ率に連動したインフレ率を目指さないと、理論上は無理です(もっとも短期的には、円高になったり円安になったりしますが)。

金利もしたがってある程度上昇を受け入れなければなりません。

そうなれば、おのずと国債の比率をどうすべきか、という議論もスムースにできると思います。

円高も円安も嫌で、インフレもデフレも嫌で、金利は低金利がいい、要するに今のままがいい→そりゃ無理です。副作用なくして難病を治す薬をくれと言っているようなもの。

 

本気でインフレ率2%を目指すのなら、GPIFのポートフォリオ入れ替えは正しい判断だと思います。デフレでいいのなら、従来のままでいいと思います(GPIFはもう変更を発表しちゃったけど)。

インフレ率2%、名目GDP3%から4%とした場合、長期金利は確か学者さんは4%前後が理論上妥当と言っていましたので、今の低金利の国債の保有継続では、貨幣価値の維持ができなくなるので、結局年金財政の毀損を招きます。

 (郵貯銀に「積極運用」を進めているわけではない)

インフレになると、「日本は財政が最悪なので、国債が暴落すれば、国家予算が破たんする」。

イタリアやギリシアの国債金利がどうなったのかを見ても、どこまで悲観するのか、って気もしますけど。

PIGSの国債なんて、それこそヘッジファンドの空売り天国だったんじゃなかったのかな。

ハイパーインフレが発生する要因は、過去を見てみると、需要側ではなく供給側にあった。つまり、戦争で生産設備が破壊され、その後物資の供給が追い付かず、インフレになったというもの。第一次大戦後のドイツや第二次大戦後の日本が先進国では発生しています。需要側の要因ではなく供給側の要因だった。

 

ギリシアですら発生していないのに、日本で発生するとは思えない。ましてや消費税を2%上げなかったら国債金利がハイパーに暴騰するという結論には無理があると思います。

また、過去の日本の経済成長を見ても、バブル期の一時期を除き、インフレ率がプラスの時にGDPは確実に成長していました。賃金の上昇が遅れてやってくるので、何となく損した気分になるのでしょうが、一方では失業率も低く抑えられ、政治で最も大事な雇用は守られていました(雇用への価値観も当時は終身雇用だったということもありますけど)。生活保護者も少なかった。

 

日本の国の経済が成長できれば、税収が自然に上昇するので、消費税を増税して、景気悪化を招いて税収の増収を抑えるのとどちらが「国民フレンドリー」な政策なのかって気がします(当然私見は前者です)。

 

いろんなケースを比較せずに、単に消費税増税が真の財政再建だといっている時点で財務省とその族議員(自民税調)やその「ポチ」メディアのポジショントークって見え見えですよ。大体自民税調の野田氏ってのは、かつて小沢一郎とつるんでた人で、自民党を任意で一度出て行った人ですよ(その後自民にカムバックして、なんであんな重要ポストにいるのかは不明)。

 

財源をどのように確保するのかって足し算引き算の問題で、どこから財源を持ってきても、財政改革への効果は同じのはずなんですよ。GDPの60%を占める個人消費に打撃を与える政策を進んで行う意図は、国民生活を考えた場合、おかしいと思う。

(消費税を増税すれば税収が安定するという説はあるが、益税(所得税・法人税など)が減るので、結局全体の税収はあまり変わらないか減少が見込まれている)

 

結局、日本経済を持続的な成長路線に回帰させるためには、デフレではなく、2%程度のマイルドなインフレで推進することが財政も考えた場合、最大公約数的に良い、ということであれば(だと個人的には思う)、多少の円安、多少のインフレ、多少の金利上昇は受け入れるべきかと。それを前提に国家経済運営を進めるのであれば、国が関与するGPIFはそれに従うべきかな、と。

自分たちの年金運用ならば余計にですね(もっともGPIFが運用している資金の多くは、今すぐ給付が必要とされていない余剰金ですが)。

 

もちろん金利や為替は市場で決まるので、その時々の激変時期は許容しなければならないと思う。

 

と言っている私もポジショントークかもしれません。結局みなさんが自分の立場でしゃべるので、安倍さんは早く成果を出したいでしょうね。しかし、賃金上昇は遅れてやってくる(はず)。

 

15年デフレをやったんだから、この10年ぐらい、インフレを試してみてもいいんじゃない?その結果を検証してみると面白そう。

 

一つだけ追加、安倍さんデフレ脱却、日本経済再生と言いながら、なぜ移民の積極受け入れは悲観的なのか、これが理解できない。移民に消費税、年金、医療保険(介護保険もついでに)を払ってもらえばいいのに。

財政負担をする人の一人当たり負担を増やすことばかりではなく、負担者の増加(人口の増加)も考えてほしいなあ。

売上高は、客数 × 客単価 で求められる。客単価ばかり議論しているのが今の日本。

 

つらつらとお付き合いいただきありがとうございました。

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2014年11月1日土曜日

10月の投資状況


率直に言えば、神様・仏様・黒田様・イエレン様ってところでしょうか。

決算開示たけなわですが、主力の「鉄板銘柄」である、フィリップモリス、IBM、P&G、マクドナルドといったところや、フォードなどもdisappointmentな決算が続出で、気分もいまいちだったんですが、予想以上の米国GDP成長率やイエレンさんの労働市場へのタカ派発言に加え月末の日銀追加緩和とくれば、円ベースの総資産額は一気に上がりました。

日米中央銀行と為替だけ、といっても過言でもないかも?
そのドル円相場ですが、110円をあっさり抜けてきて、ちょっと「警戒空域」に入ったような気がしております。しかし、実際にはFRBが金利をこれから引き上げに向かうので、しばらくはドル高バイアスが続く、と見るのが一般的ですね。

FRBが金利を十分引き上げて、利下げをちらつかせ始めたら、FXでドル売り円買いのスワップでも入れようか、と考えています。2016年ごろかな?

但し、ドル円70円台から90円台にかけて、せっせとドルを買っていた身としては、110円を超えると高く感じるなあ。もちろんじっとしていても、月に500~600ドルは配当金でドルがたまっていきますので、加重平均すれば両替レートはぐっと下がりますが(配当は必ず再投資に回しますので)。

予想通り、10月~11月にかけて「恒例の」調整局面となりましたが、調整期間が短いような気がしましたね。もう一回あるのかな?お金が続きませんが。

今月の売買

売り;なし

買い;Black Rock(買い増し)、MasterCard(新規)、沢井製薬(新規)


今月の配当状況
今月もやっぱり、円安頼みと言われても仕方がない、、、。ドル円は昨年末から6.8%のドル高です。予想受取配当金総額は昨年末比で15%に達しました。単純に考えればそのうち4割は円安のおかげという事になりますね。

増配
Kinder Morgan Inc +2.3% これで配当の予算達成
Abbvie           +16.6%

アッビイはアイルランドに本社移転させるために買収しようとしたM&Aが米国当局からダメだしされてしまったので、窮余の策として増配したのでしょうね。ただし、この銘柄はAbbottからの分社以来、ものすごい株価パフォーマンスなんです。最初は売ってしまおう、とも考えたのですが、今や孝行息子なので、もうちょっとホールドします。

さて11月以降ですが、同じことばかり言っていますが、好球必打で行くつもりです。できれば来年のNISAのために貯めておきたい気分ですが。
ところで、NISA拡充の話はその後、進展がないように思いますが、どうなったのでしょうね。
それから、今回の追加緩和で、消費税率10%は確実になったかもしれません、こっちは残念。



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2014年10月26日日曜日

投資の目的を再認識


週末に時間があったので、不動産投資で成功?して、11月から脱サラで大家業を目指す、という人が講師を務める不動産投資セミナーに参加しました。

私が、今すぐ不動産投資をやりたいか、と言われれば、そんなことは考えていません(しかし、やってみたい気はある)。

ただ、彼が私と同じ年で関西出身のサラリーマン(今月で退職されますが)ということで、大変興味を持った次第です。

話を聞いていると、サラリーマンとしても、たぶん、優秀な方だったんだと思います。自分が不動産投資の収入で(注:不動産投資にかかる経費や金融機関への金利元金返済後のキャッシュフロー)、サラリーマンとしての年収が超えたら、サラリーマンを辞める、ということを目標に不動産投資を積み重ねたそうです(逆算して投資をスタート)。

初めての物件を買って約4年で達成できたので、さっぱりやめるのです、とおっしゃっていました。

彼は不動産投資を始めるにあたって、目標をクリアにせよ、という事を盛んに言っていました。

それがなければ、海外物件、新築デザイナーズマンション、地方の高利回り物件などちょっといいな、と思う物件は手当たり次第買ってしまいそうになるから、つまり投資の軸がぶれるとイケないと。

また、目標が、老後の年金にプラスアルファしたいだけなのか、脱サラで自由人になりたいのか、では投資にかかるリスクの取り方が変わってきます。前者だと、思い切った大物件を保有する必要もないが、後者なら億単位の物件の保有は必須、など。

 

これを聞いて、自分の投資目的を再認識した次第です。

 

将来、配当金がその時の収入の上乗せ分となって、生活を少しでも豊かにできるように投資をしているということです。公的年金がもう一つ分ぐらいできれば、という感じです。

もちろん、数億円の資産が積みあがる、というのはうらやましい限りですが、将来その資産を取り崩して生活する、というのがどうもイメージできないんです。勿体なくって資産を取り崩す(株を売る)というのが本当にできるのか?(やらなければ生活できないので、たぶん崩すんでしょうが)。

一方、配当成長投資は、資産を取り崩す必要性がありません。配当をそのまま使えばよいだけです(そういえるぐらいの資産残高にはしなければなりませんが)。

また、理論的に(為替の乱高下があるので、毎年というのは難しいが、長期的には)、受取配当金が年々増加することになっています(投資銘柄が確実に増配するという前提がワークする限り)。

最後に残った資産は相続税でも、子供にでもくれてやればいい。

この目標の立ち位置に帰ると、FacebookやTeslaなどの銘柄には投資する気が起きません。

また、自分のポートフォリオの上位銘柄(フィリップモリスやIBM)はここ2年ほど、株価は全く上がっていません、むしろ数%下落しています。したがって、全体パフォーマンスはすこぶる良くない(円安なので、円ベースで見た場合はなぜかTOPIXを上回っている。そのドル高がグローバル米国企業の業績の足かせにもなっているんですけど)。

もちろん、イライラしますが、増配を継続する限り(配当据え置きは許すが配当カットなどしない限り)、ホールドしていく、というのが基本路線です。

一方、中長期的に安定的な利益成長が見込め、配当政策に積極的であると想定される新興企業(といってもそれなりの業績がありますが)は、成熟大企業とのポートフォリオミックスで、取り込んでいきたいと考えています(最近買ったBlack Rockなどですね)。

グーグルなんかそうならないかなあ、と見ていますが、あの創業CEOはあまり株主フレンドリーとは言い難い采配ぶりなので、当面無理ですね。

とまあ、自分の投資方針の根幹を言い聞かせながら、最近の保有銘柄の低調な決算を甘受する、というややストレスが残る投資状況です。

(ただし、ここ数年新規で買った銘柄は良いリターンを上げているので、それが救いなんですけど、従来から保有する銘柄のウエイトが大きいので、寄与度が小さい)

 

しかし、冒頭の不動産投資家氏は、借入金が5億円近くあるそうです。不動産投資は借金でキャッシュフローを買う、と言ってしまえばそれまでですが、どこまで「自由人」なのかはその人の気持ち次第かって気がしました。

もちろん借金の返済は、法的にはご本人の「名義」で返済するのですが、実質は「不動産は賃貸派」と言っている面々が返済しているんですね。これも不思議ですね。


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2014年10月23日木曜日

IBMをどう考えるか、ポートフォリオ決算


第三四半期決算の前半戦。自分のPFでいつもドキドキさせられるのがテクノロジー関連株、IBMとシスコです(内容が悪かったら一晩で10%程度の株価が吹き飛ぶ)。そのIBMの決算はひどかった。そしてやっぱり2日で10%がとんだ。

実は、そろそろ業績の下げ止まり感をひそかに期待していただけにちょっとショック。

しかし、ハードウエア部門は1年前からひどかった。

私はIBMがハードウエアのローエンドをレノボに売却したことと、半導体製造部門に追い銭を払ってでも売却したことは、経営戦略的には正しい判断だと思っています。半導体事業については、ずいぶん前から売却交渉があったことをニュースで知っていました。

ハードウエアからソフトウエア&サービスに、よりハイバリューなビジネス分野に投資する、という方針に沿っています。

しかし、アウトソーシングサービスとソフトウエアも減収減益になってしまったことは懸念すべきことかな、と感じてしまいました。


会計的、CF的には将来、出血が止血された印象を受けますが(今回売却した半導体事業は2013年は約700億円の赤字事業)、業績をけん引しそうな成長分野もまだ見られないというのが心配で、肝心なのは今後のことですね。



そもそもIBMを保有した理由は、①ソフトウエア&サービスでのSolidな成長が見込めること、②たとえコケても自分で自分を変えられる能力がある会社だと思ったこと、です。
 

現在前者の見通しがぐらついてしまったものの、少し時間がかかるかもしれない。決算発表では、ITバックオフィスのアウトソーシングといったどちらかと言えば、ローマージンなビジネスはクラウドと競合するような感じになっているそうで、価格下落のプレッシャーがあるといっていました。


一方、IBMはクラウドがダメだといわれていますが、そのIBMもクラウドはやっていて、まだまだ規模は小さいながらも同分野の前年対比売上高増加率は50%に達するそうです(2014年度は現在の売上高を年換算した場合、$3.1Bになるそうです。四半期の全社売上高は$22.4B)。

昨年クラウドベンダーのSoftLayerというベンチャーを買収し、アマゾンなどの追撃態勢を整えています。

元々顧客基盤はしっかりしていますので、しっかりした技術が手に入れば、同分野でもまだまだやれると思います。

IBMの買収戦略はメガファーマのそれと同じで(米国の大企業のM&A の大半はこのパターン)、優れた技術や製品力をもつ事業を買収し、自分たちがすでに築き上げたグローバルなチャネルで拡販していく、というものです。


したがって、今後は落ちていくアウトソーシングのローマージン事業とクラウド事業・アナリスティック(ビッグデータ)、セキュリティ、モバイルといった彼らにとって成長分野の売上高と利益を相殺しあうような状況がしばらく続くと考えられます(初めのうち、売上高は伸び悩むはず)。「しばらく」がどの程度の期間かはわかりませんが。


ただし、五月雨的に人員削減を行っていて、なんとなく営業的にガタがきていると思われるようなコメントも見受けられた点が心配です。また、今後も成長分野で必ずしも良いパフォーマンスが得られるか否かわかりません。


ソフトウエアは、ミドルウエア部門は堅調な伸びでしたが、Information Management部門が少し悪かった。コメントでは単なるパッケージソフトが伸び悩んでいるようだった。


会社側は2015年の利益目標を1月に発表するといっていますが、EPSの$20という目標は撤回してしまいました。半導体製造部門の譲渡関連の費用やリストラ関連が来年まで続くからだそうです。
 

さて、今後のIBMへの投資方針をどうするか、という点ですが悩ましい。とりあえず再成長できそうな感触がなければ、買い増しはない。

 

IBMへの投資テーマは、継続増配、たとえコケても自己改善能力がある、という点です。今のところ来年の減配や増配据え置きの懸念は小さい(自社株買いが少なくなるけど)。


自己改善能力はまさしくこれから検証しなければならない。

1:ソフトウエア&サービス(コンサル部門)が安定成長路線を今後も取れそうか?

2:成長分野の伸びが本物か?(他社比較、たとえば、オラクルと比較してもこれまでは見劣りすることは事実だと思う。アナリストもアクセンチュアと比較して弱いと指摘していた)

これらが、2015年の、たぶん5月ごろに開催されると思われる、Investor’s Dayにどのように織り込まれているかを確認することとする。いつも投資家にはクリアな説明をする会社なので、そこで成長性を再評価することとする。


Struggling(「もがく」とでも訳すのか)していることは確かだが、CEOは変化への対応スピードを加速化させる、と言っているので、巨象がまた踊ってくれるか、当面見守ることとする。

赤字部門は売却したので、ソニーやパナソニックのような大幅な赤字に陥ることはない代わりに、しばらく一進一退かもしれない。NTTやAT&Tのような感じかも(固定電話の落ち込みをワイヤレスでカバーしていますね)。

 

現状では、悪材料出尽くし感がまだないので、株価は非常に軟調さが予想される(空売り天国)。

しかし、株式市場では今や誰も期待しなくなったIBMの業績にちょっと火がつくと、株価は急転するはず。アップルとの提携はこれから売上高に反映されるなど前向きな話も残っています。


売りの規律を守るのも難しいものです。したがって、売らなくてもいい銘柄を買ったつもりだったんですけどね。まあ、売らなくてもいい、というのはあり得ないかな。しばし辛抱。

 

フィリップモリス:こちらもIBM同様に、ドル高に悩まされていて、会計的な決算はあれだけ自社株買いをやっても減益だった。しかし、現地通貨ベースの各国のビジネスは持ち直しつつあり、トンネルの中に光がさしたような感じがした。すなわち、西欧(特にスペイン)、ロシア、日本、インドネシア等の主要マーケットで下げ止まり感が見えてきました。


北アフリカ、東欧は堅調で、11月にはついに電子タバコがテスト販売されます。テスト第一弾は日本の名古屋のようです(なぜ名古屋だったのかは不明。こういうのって、日本でやるのなら新しいものが好きな大阪でやるのがマーケティングの定石だったような記憶がある)。


しかし、マクドナルドの中国問題(ロシアも政治的な問題を抱えるが)、原油価格の急落によるシェブロンの決算(春先からある程度予想していたが)、EUの景況感減速で新車販売台数の伸び悩みに直面するフォード(想定外)、香港の混乱でちょっと気持ち悪いHSBC(想定外)などポートフォリオ銘柄に問題が山積していて、相場上昇ほど気分は上昇できません(もちろん自分のパフォーマンスも上昇していない)。

P&Gとかはそろそろトンネルを抜けてくれることを期待していますが、どうかなあ。

うまくいっている銘柄(JNJ、MO、DOW、ENB、KMI、KDDIなど)と上記のうまくいっていない銘柄が相殺しあって、市場平均かちょっとその下、という感じですね。

 

一喜一憂しながら決算時期を過ごす、いつものパターン、と言ってしまえばそれまでだが。。。しかし、その一喜一憂が個別銘柄投資の面白いところなんですね。

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2014年10月18日土曜日

最近買った株 Black Rock他

待ちに待った調整局面。どこまで下がるかは神のみぞ知る、ですが。。。

S&P500の直近最高値が9月中ごろの約2019、そこから約10%の下落が、いわゆる調整局面の底値付近だろう、というのが一般的な見方です。▲10%は1817辺りになります。確か水曜日にザラバで1820台まで落ちたと思います。
「投資のプロ」の相場観はそんなロジック?に基づいているんじゃないでしょうか?

「投資の素人」の私も、1800近くまで来たら出動しようと、ニュートンがリンゴを待つがごとく、この半年ほどは待っていました(たまにガス抜きに小さく買いを入れることもある)。

一方、FRBのFOMCは確か10月の28・29日、アメリカの中間選挙は11月4日なので、まだ日があります。したがって少し買い出動が早かった可能性も残っています。
しかし、買うと決めていた銘柄が、自分のバイイングポイントに来たので、買った、という次第です。

買い
Black Rock(BLK)
ご存じiSharesシリーズでETFを運営している資産運用会社です。今や世界最大の預かり資産(Asset Under Management;AUM)の運営会社です。当社はもともとプライベートエクイティで有名な、Black Stone社の債券運用部門だったのが、分離独立した会社です(StoneとRockの違いはなんなのだろう?)。

出発が債券運用で、その後メリルリンチの債券運用部門や英バークレイズからiSharesを含む運用会社を買収して巨大化しました。さすが根がM&A会社だけあって、M&A戦略を得意としています。

現在のAUMは46兆円にも上ります。内訳は、債券31対 株式57、パッシブ運用 対 アクティブ運用の比率は 66 対  34(iSharesをパッシブ扱い)と比較的おとなしい???運用会社です。もっとも最近は不動産とかオルタナティブとかアクティブに頑張っていますが。

さて、この「草食系」の運用会社は、1999年のIPO以来の株価パフォーマンスは、S&P500を上回るアクティブネスを発揮しています!!! 
面白いでしょ。パッシブ運用で成長した会社の株価がアクティブ運用顔負けのパフォーマンスです。
今後もEPSは年率10%前半台の成長が期待できると経営陣は言っています。



ビジネスモデルは単純です。AUMの増加が信託報酬の増加、すなわち売上高の増加につながります。売上高が増加すれば、規模の利益が働きやすいビジネスなので、利益率が改善していきます。

コストは人件費と複雑な金融商品を管理運営するシステムがメインです。営業利益率は40%近くに上ります。

不況になれば株式ファンドはAUMが減りますが、債券ファンドは資金が流入しやすくなるので、比較的不況抵抗力があると思います。

皆さん、ETFやインデックスファンドに投資するのが、「スマート」なんでしょ?AUMは着実に増加しています。

ただし、業績は安定成長が見込めるものの、ミスターマーケットさんは、この株を金融株とレッテルを張っていらっしゃるので、株価の乱高下がゴールドマンサックス並に激しいのが玉に傷ですが、それだけバイイングポイントが多いともいえましょう。

もう一つは金融当局からの規制がファンド等の運用商品や経営方針に影響を与える可能性がある点が留意点でしょうか。

経営陣は株主還元に熱心で、自社株買いと配当に積極的です。営業利益率40%で、投資はシステム投資がメインですので、FCFは潤沢で、使い道はM&Aがなければ自社株買いと配当に回しています。そりゃ、BLK自身が自分たちのファンドの投資先に株主還元を積極的に迫っていますので、自らの資本政策もしっかりしているんでしょう。

資産運用会社といえば、老舗のFranklin Resources社(BEN)があります。こちらはどちらかと言えば、アクティブ株式投信がメインの会社だと思います。同社の株価リターンも確か長期で見ればS&P500をアウトパフォームしていると思います。

BLKとBENの最大の違いは、配当利回りです。これが選択の決め手となりました。BENでもBLKでも、ファンドを買うより、ファンドの運営会社の株のほうが、パフォーマンスがよい、というのが面白い。



こちらもご参照

それ以外、

Master Card (MA)
ご存じ、クレジットカード業界世界3強の一角です(VISA、アメックス、マスターですね)。VISAよりも多少、米国外ビジネスが強いので、こっちにしました。

Apple Payがクレジットカード会社を活用した決済システムを採用するそうなので、代替脅威は当面なくなりました。

ネットワーク効果と言って、利用者が増えれば触れるほど、当該商品・サービス・仕組み等は次の利用者を呼び込んで、その商品・サービス等は強くなっていくという「経済の濠」の典型例です。

配当利回りは私の銘柄中、唯一の1%未満(0.6%)ですが、BLK同様Cash Cowなビジネスで、自社株買いや増配には積極的です。

沢井製薬
かつて80円台でせっせとドル買いしていた身には、こうもドル高になるとなかなか買いづらい。安い円で安い日本株を買うのが得策と思いました。

候補には、ニトリ、亀田製菓、サンマルク、三菱鉛筆、セコム、ABCマートなどを考えていましたが、ジタバタしていると、ニトリのように株価がピヨーンと上がったりするので、愚図愚図してしまいました。

今回、沢井製薬を買った理由は、「国策に売りなし」(ジェネリック薬の浸透は医療政策の最優先政策の一つ)という相場格言と金融とヘルスケアの保有比率を上げる、というポートフォリオ全体の方針に従ったからです。

厚生労働省や財務省はジェネリックの取扱量を先進国並みに引き上げることに躍起になっている点が追い風。さらに当社は、特殊な国日本で国内シェア第一位。

向かい風は工場等設備投資が必要で(ただしR&Dはそんなに必要としない)、FCFはそんなに期待できない点、ジェネリックはもともと価格勝負の側面があるので、数量が増えるほど売上高が伸びない点など。

ヘルスケアセクターでは、アメリカの医療機器、バイオ系、なども候補に挙げていましたが、「国策に売りなし」という相場格言に乗ってみよう、と落ち着きました。ゼネコンだけが国策銘柄でもありませんしね。 すでに調剤薬局ではジェネリックの採用に躍起になっていますし。

これで今年の投資予算の8割以上を費やしてしまいました。もう一段下がるようなら、MA辺りを買い増しすると思います。

今後は年明けの利上げ相場に備えて、じっと待っていたいと思います(思っているだけですが)。

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