さて、久々の配当貴族シリーズです。GWもあり、仕事も一段落。
ご存知? 独立系資産運用会社のT ROW PRICE(TROW)です。管理資産残高(Asset Under Management; AUM)が約7,600億ドル(約80兆円)は、メガバンクであるSMBC銀行の預金残高約85兆円と比較すると、その取扱い資金量の大きさがわかるというもの。
もっとも銀行の預金は(ペイオフ制度があるものの)、安全性が確実と言われているものですが、TROWのような運用資産の預け金は、「リスクマネー」である点が大きな違いです。
「リスクマネー」だけでメガバンク級の資金量を誇るのが米国の資産運用会社のすごいところですね。おそらく、Black Rock、Vanguardに次いで3位(フランクリンリソーシーズ;BEN、と残高は競っていると思う)グループだと思います。
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では、財務
さて、この資産運用業界でのKPI(Key Performance Indicatorだったかな)はなんといってもAUMです。それが証拠に、AUMと会社の業績の推移を簡単に比較してみました。
もうほとんど正比例と言っていいぐらいの推移です。
特にリーマンショック後は、イージーマネーによる相場回復などもあり、株式相場は強気市場が続いています。当社の業績はこれだけで説明できそうです(ビジネスモデルからみても当然か)。
マージンが小さくなっていくのは、最近はやはり、よりフィーの少ないETFへの資金流出が大きいことと、成功報酬が1年後にやってくることなどが要因だと思います。
自社株買いはやっていますが、株主還元は専ら配当金です。アメリカ企業にしては珍しく借入金はやっていないようです。
それでいて、ROE20%超は当たり前っていうのですから、当然Economic MoatがWideということになります。これはスイッチングコスト(資産運用会社を乗り換えるのはめんどくさい。銀行取引を変えることがめんどくさいのと同じような理屈)ということのようです。
株式市場や資産運用が当たり前の時代では、資産運用会社の業績は右肩上がりってことになりますね。フィービジネスで当期純利益が12億ドル(約1300億円)はすごいと思いますね。
設備投資と言っても、より効率的・安全性に留意した決済システムなどのIT投資ですが、これこそ規模のメリットが大きい(AUMが多少少なくとも、多くとも、ITのメカニズムや設計は同じ)ので、FCFが潤沢になりやすい収益構造と言えるでしょう。
その2に続く
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