2016年5月10日火曜日

マクドナルドの業績回復

マクドナルドの業績が回復傾向にある。これは、日本法人も同様である。
グローバルベースにおける、第1四半期のマクドナルドの既存店増収率は5.2%、米国では5.4%に回復している。


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なお、日本では+26.9%という驚異の伸びを示しているが、昨年(20151Q)同時期に約30%、20141Qでも約3%は落ち込んでいるので、まだまだ売上高を取り戻したとは言えない。

この間、マクドナルドがやったことは、黒人でクルー生え抜きだったCEOを更迭して、イギリスで立て直しに成功したイースターブルックという白人をCEOに昇格させた。
彼が昇格したころから、既存店の下げ止まりが始まり、それまで前CEO時代に議論されていた政策が実行に移し始められた(前回紹介した自分でオーダーできるKIOSK形式のものや、モーニングメニューの終日営業など)。

何となく、首になった前CEOが気の毒な気がしましたね。投資家の「ウケ」は前CEOは悪かった、何となくそんな印象。CNBCなどでは、当該黒人CEOがマックの現場を最も熟知する経営者なので、彼の戦略を信じるしかないだろう、などと言っているのを聞いたことがあったが、人は見掛けに依存してしまったのか?

また、業績がダメなときは、個別注文形式のレストランや健康志向のレストランに客足を奪われているといわれていましたが、これらの政策がヒットした、というより、客がマックに望んでいたもの(簡単に言えば、ソーセージエッグマフィンを朝以外にも食べたかったという客が多かった)を素直に提供すれば、客足が回復した、という印象を受けました。

日本ではビッグマックをサイズアップしたものが人気を得たようだ。

以下、同社プレスリリースから抜粋

4月は、新コンセプト「BurgerLove」第1弾として、人気の定番メニュー「ビッグマック」をサイズアップした「グランド ビッグマック」「ギガ ビッグマック」を販売し、規格外の大きさと美味しさが大きな話題となり、予想を超える売り上げとなりました。」

日米のこういった反響を見ていると、人々がマックに望んでいるものは、「健康」とかではなく、「ガッツリ食いたい」という人間の単純な食欲を満たすことのように思えてきました。
確か数年前も同じような傾向があったと聞いている(デッカイテキサス風のバーガーがヒットした)。

たまには「本格派」のシェイク・シャックでも食べるのだが、同じような客が、「やっぱりガッツリ食べるにはマックよね」と言って、マックにも足を運ぶ、こういったことを繰り返しているんじゃないか? 
「マック派」・「シェイク・シャック派」と単純に切り分けできない顧客心理があるんじゃないかと。

一応、グローバルのマックでは、All Day Breakfastメニューはまだまだこれから浸透してくことになっており、アメリカではMac 2 Pickという2つ商品を選んで、2ドルとか5ドルというコンセプトメニューが受けているようで、売上高をけん引してくれる余地がありそう。

さらに、従来から取り組んでいる、お財布携帯的なデジタルペイメント(スマホで資金決済・ドライブスルーの効率がアップする)や、KIOSK形式の売上高寄与などが期待されている。


ただし、株価はまあまあ回復を織り込んでしまった感もあり、今は眺めているだけですけど。

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