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バリアントファマシューティカルはカナダの製薬会社ですが、結構いわくつきの会社です。
前CEOが買収した会社が売っていた安いけど必要な医薬品を値上げして利益を出す、という、やもすれば「弱者(もちろん患者さん)いじめ」的な商法が問題となり、ヒラリー・クリントン氏も暗に批判していました。
その後業績が落ち、株価が急落するなどで大物ヘッジファンド・あるいはファンドマネージャーが相次いで大損を出すなどでも話題になってしまいました。
そういった状況下の会社にプライベートエクイティファンドと、日本の武田が買収提案していた、という事実が発覚したそうです。
武田側はバリアントの持つ一事業部門(消化器疾患事業)のみを買収し、それ以外は投資ファンドが買収するというスキームだったようです。
バリアントの消化器疾患事業は、以前はベンチャー企業だったものらしく、武田はバリアントが買収した時に同じく、同ベンチャーの買収オークションに参加していたが、価格で負けたそうです。その時のバリアントが競り落とした価格が日本円で約1.2兆円だった模様です。
それが、今や会社全体で1兆円程度ですから、この動きも経済的には理解できますね。
感想・意見
- 保守的だった日本の製薬メーカーも、様変わりしましたね。
- これじゃ、買収防衛策で敵対的買収防衛が正当化されるアセットストリッパー的な発想ですね(買収した後にバラバラにして売って儲けるとか)。
- ただし、武田は経営者が外国人となって、やることがグローバル水準になってきていて、自らの成長戦略に貪欲なことはいいのかな、とも思います。
- 本件は結局、バリアント側がCEOを変えたので、新しいCEOの手腕を確認しよう、ということで買収提案を拒否した模様で、継続交渉もないようでした。
- 確かに、かつては5兆円を超える時価総額の会社だったんで、今の株価水準じゃ、既存株主も納得できないかもしれないですね。
- 個人的には武田薬品工業株は、引き続きウオッチする程度です。
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