2018年3月24日土曜日

決して他人事ではない。12月決算企業の3月株主総会での株主提案動向と運用機関の対応に注目



3月総会、増える「対決型」 株主提案 最高に、機関投資家の賛同得やすく
2018/3/21付日本経済新聞 朝刊

3月末は日本企業の期末シーズンとともに、一足先?の12月決算企業にとっても、定時株主総会のシーズンとなります。

昨年にスチュワートシップコードの改定があり、その影響を受けた初めての総会シーズンで、3月末決算企業の6月総会への「前哨戦」となる可能性があります。

さて、なぜこれが注目に値するかといえば、海外、特に米国では当然のように運用されていますが、日本ではまだまだな領域ですが、「経営者で居続けることの特権?」が既得権益化しつつあった日本企業にも、日本の年金基金や日銀ETFなどの「公金」がジャンジャン投資しており、皆さんが直接当該企業に投資していなくとも、間接的に投資している可能性が高まっています。


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したがって、自分の企業年金・退職金あるいは公的年金に跳ね返ってくる話です(支払っている退職金、年金積立のうち30%~35%は、なんだかんだ言っても株式で運用されているはずです)。

そういった資金が、経営者がイマイチであるという理由で、有効に活用されていない、となると年金支給額へのマイナス影響が懸念されるところです(より直接的には、退職金の運用状況が悪化して、勤務先の業績悪化;積み立て不足に陥るなど;を招き、皆さんの雇用やボーナスなどに影響してしまう可能性)。

(以下、資料はすべて、金融庁の「スチュワードシップ・コード改定への対応状況について」(H29.12.21)から引用しています)


  • 最終受益者:我々です。
  • アセットオーナー:勤務先の年金基金などです
  • 運用機関:例えば、ナントカアセットマネジメントとか名乗る会社で、ひふみ投信を運営するレオスさんやさわかみさんもこの部類です。

今回のスチュワートシップコードの改定では、運用機関は、株主総会の議案になんと答えたのか、と、その理由を開示せよ、と迫ってきた、ということのようです。

今までは、総会の議案で、賛成と反対の割合だけが開示されていたと思います。

したがって、株主提案で(株主の利益にとって)、ストライクボールが来たら、その提案に賛同しないと後で恣意的な回答をした場合にバレてしまうリスク?が高まってしまいました。

上記は、基金の運用を委託するアセットオーナー、つまり企業や組織の年金基金ですが、こういった組織は運用機関に対し、総会の各議案になんと答えたのか教えろ、と迫ったそうです。

見ていただいてすぐにわかる通り、いわゆる「公務員」(共済組合と名の付くところ)がメインで、企業年金連合会も入っているので、一般的な株式会社も大半が入っています。

したがって、皆さんが関心なくとも、皆さんが積み立てている年金のリターンの極大化のためにアセットオーナーは動いています。

運用機関で、「わかりました」といったのは以下の通りです。

大きな年金基金の受託をしている運用機関は結構入っていますね。ブログ界隈で有名どころでは、さわかみ投信、コモンズ投信、いちごアセットマネジメント、セゾン投信、レオスキャピタルワークスなどの名前がありますね。

さて、日経の記事によると、3月末の株主提案は他の株主(運用機関がメイン)もYes、と答えざるを得ない???、提案が増えているそうです。

上記日経新聞の記事は、挑発的な見出しで「対決型」と言っていますが、記事の内容を読んでいきますと、株主提案への賛同をストレートに狙っている、というより、

  1. 株主目線から見て、筋の通った目立つ提案をする
  2. 話題性をさらう
  3. 議案での勝敗よりも、世間の目?が厳しいことを経営者に知らしめて、他の企業経営者へのプレッシャーとする(運用期間は普通、分散投資していますので)
  4. 中長期的に、「株主フレンドリー」な企業・経営者の数が増える
  5. 「株主フレンドリー」な企業が増えると、対応が遅れていた企業も重い腰を上げざるを得ない
  6. 結果的に、中長期的な株主全体の利益にかなうようになってくる

といったストーリーが想定されます。かつての「ブルドックソース裁判」(買収防衛策を指示した司法判例)で生き過ぎ感もあり、また、最近の米国アクティビスト(サードパーティーなど)のやや「洗練」されたアクティビズムなどもあり、状況が変わりつつあります。

マスコミでは「悪者」のように描かれる「物言う株主」は、実は我々の味方なのです。マスコミは広告宣伝費を落としてくれる経営者の見方で、(過大な)広告宣伝費は我々の敵です。

三段論法で言えば、マスコミは我々の敵、ということになりますが、ちょっと飛躍してしまいましたか。

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