2018年11月27日火曜日

アメリカが原油生産国世界一位に返り咲き シェール革命は続く 意味するところを考える







アメリカが原油の生産量でサウジアラビアを抜いて世界一位となった模様です。
石油天然ガス金属鉱物資源機構より
元々、近い内にアメリカが世界一位になると推測されていたので、サプライズではないようですが、シェール革命の凄さを物語りますね。

もちろん、サウジアラビアが「本気」を出せば、あっさり米国を抜いて1位に返り咲きますが、資本主義で動く米国と、国営(株式上場は失敗したようです)で動くサウジアラビア等中東勢の違いがありますが(OPECという国際カルテルで動く)、オイルショックや湾岸戦争あるいはPKO派遣とか、日本の中東からの原油依存率からみて、米国の世界一はインパクトがあります。

(戦前は米国が圧倒的世界一で、米国からの原油依存が高かった日本は、関係悪化した米国から原油輸入をストップさせられ、太平洋戦争に突入したという苦い経験がある)

最近の原油価格の下落はこれと直接関係はないと思いますが、個人的にはWTI$60~70、北海ブレント$70~80辺りだとComfortableなんですけど、、、(持ち株Chevronの長期採算ライン)。


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さて、これが何を意味するのか?

パイプラインが足りません。ずっと言われています。しかし、最近の金利高でMLPの株価が不振だったりして、あまり投資意欲が湧いていません。鉄道運搬では限界があります。

特にテキサス州を中心としたPermian堆積地では、「油田」からコンビナートがあるメキシコ湾岸地帯までのパイプラインが圧倒的に不足しているようです。

持ち株のKinder Morgan(KMI)もカナダのパイプラインを売却して、地元テキサスでの投資に集中する旨を発表しています。

需要は安泰なのですけど、株価に跳ね上がらないところがパイプライン会社投資の辛いところ。金利上昇と借入金圧縮の方に投資家の目が行っています

金利上昇が終われば、、、、とも思いますが、果たしてどうなるのか。

経済よりも怖い石油と政治

政治的なシナリオとして、怖いのは、アメリカが原油生産量を増やし、原油価格が安値定着化すると中東諸国での政治不安です。イランもイラクもサウジアラビアも原油の輸出から徴求する税金で成り立っている国です。

サウジアラビアの国家予算の「損益分岐点」は1バレル90ドル~100ドルと言われています(反政府勢力を抑え込むため、軍にカネをつぎ込んでいる)。

地政的リスクが孕んだ原油生産競争と言えます。
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