2020年3月10日火曜日

REIT投資、リセッション入りの際に注意すべき点






今日、たまたま東京駅を歩きましたが、あんなに人がいない東京駅は初めてかもしれない。みなさん在宅ワークなことと、旅行自粛なことが要因なんでしょうね。

えっ、うちの会社? 「フツー」に出勤しています。危機意識ゼロ???

まだリセッション(景気後退)と決まったわけではありませんが(個人的には80%程度は入ったと思っている。残り20%は巷言われる1998年のロシア通貨危機後のV字ITバブル)、仮にそうだった場合のREIT投資では注意したほうがいいと思う点を、リーマン・ショック時の経験から。

オフィスを中心としたREITポートフォリオの各物件のキャッシュフローを中心に

リセッション→ テナント企業の業績悪化→ 同リストラ→ 部屋の解約(または契約更新しない)→ 空室率が上昇→ 賃料引き下げ/フリーレント等で営業拡大→ 分配金の削減

という経路をたどります。


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皆さんの会社でも景気が悪くなると、会議室の空きが目立つ、とか、余分に借りていた会議室を返却するとかあるでしょ。

PM会社は空室率の悪化を食い止めるため、フリーレントや賃料の値下げを行います。

ここで留意点は、オフィスのテナント契約の基本形は2年契約である点です。

つまり、今仮にリセッションが発生しても、契約は平均まだ1年前後残っているはずです。

契約更新時に、「会議室1部屋返します」とか「安いビルに引っ越します」とか「家賃下げるから出ていかないで(あまりないと思いますが)」などの交渉が繰り広げられます。

したがって、分配金の削減の影響がでるのは、1年半~2年先になります。

今、株価はそれを意識して下げています(正確に削減後の分配金を読み込んでいないと思いますが)ので、各ポートフォリオ建物の経営状況がはっきりわかるまでは、「割安」に見えます。

もちろん、それでも、三井や三菱系のREITはなかなか買えないので、今がチャンス、と思って買うのは各人の投資方針でしょう。

流石に、もう無いですけど、運営会社が独立系で銀行信用力が弱いところは、経営破綻に追い込まれたケースもありますので、そのへんも注意したほうが無難でしょう。

M&Aで再編されるケースも有りました。

また、ビルの半分ほどが1つの企業が借りていたので、出ていったら即、REIT全体の収益に打撃があった、という例もありました(企業の研究開発センターだったのですが、別のところに自前で作ってしまった、とかそんな例でした)。

じっとホールドしていれば、それなりのリターンになりますが、不動産市場は株式市場の後を追いかけるため(半年とか1年後とか言われていたような記憶あり)、株式市場の常識だけで不動産を見ると思わぬ結果を招きかねないのでご留意を。


上記はザイマックス総研の「新規成約賃料インデックス」という表で、2010年の第1四半期を100(多分このへんが経済的にはリーマン・ショックの底付近)としています。

2008年の第2四半期を161とした場合、2012年第2四半期は76と半分以下になっています。

その後ジワジワと回復していますが、2019年第4四半期でも128とリーマン・ショック前を回復していません(新しいビルが次々と立ち並ぶからかな?)。

まあ、76まで下がるとも思わないですが、ある程度下がると思います。

上記は日本ビルファンド投資法人(三井不動産のリート)の全期間の分配金の推移です。
https://www.nbf-m.com/nbf/ir/distribution.html (← こちらから)

字が細かく見づらいかもしれませんが、ピークが08年6月の分配金です(11,274円:多分07年7月~3月の賃料だと思う)。

そこから、リーマン・ショック後のボトムは11年6月の7,569円と約3割の減少となっています。

分配金目当ての投資の際は気をつけたほうがいいでしょう。

なお、個人的には3割も分配金が削減されるようなリセッションを予想していませんが、過去にREITを保有していた時に、毎期分配金が減少して、結構イライラして、途中で売却してした経験があったので。

過去記事をご参照
J-REIT ETFへの投資方針をStrategic Reviewする (2012年5月9日)

売却代金でNTTや沖縄セルラーなどのキャリアの株を買ったのです(こっちの配当金のほうが安定的で増配が見込めたし、配当利回りも1%程度しか変わらなかったから)。

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