2017年2月21日火曜日

労働者だけではないぞ! 働き方改革

安倍内閣が旗を振っているし、今、やっと、ちきりんさんの「自分の時間を取り戻そう」を読んでいて、かつ、書店にもマッキンゼーが書いた本が売れているらしく(読む気は今のところないが)、「生産性」という言葉がクローズアップされている。

要するに、最小限の労力で最大限のアウトプットを生み出す、ということのようだ。さもなければ、ロボットや人工知能にあなたの仕事は奪われるぞ、という強迫つき。



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まあ、おっしゃることはよくわかるけど、生産性を高めるインセンティブが「だらしないお前はITに負けるぞ」という後ろ向きの事情では、なかなかその気になりにくい。

もちろん、生産性を高めると、今までいままだダラダラ非効率だった時間を自分のために有意義に過ごせる、とするインセンティブが働くことが本来、生産性を上げよう、というグッドサイクルを実感できるといいんだけどね。

労働生産性が高い人は労働市場でも価値が高いから、今の会社のやり方でインセンティブを見出すのではなく、もっと大きな括りで見よう、というのは正しいとは思う。

しかし、労働者に生産性を口酸っぱく言う前に、政府や経営層の生産性も上げてほしいな。つまり、意思決定にかける時間が長すぎる。皆が言っている生産性って、作業レベルのことが多い。

日本は、文化的にも何かを決める前に「参加者の納得感を得る」という段階が非常に重要になる。このコンセンサスを得るための生産性の悪さったら、ご存じのとおりですよね。レベルの低い国会答弁から、ダラダラ長く続く経営会議まで。

国会なんて、民主主義で多数決を取れば決まりなんですけど、「独断専決」とか無駄な抵抗を野党さんはやっていますね。牛歩戦術とか言って、議決を遅らせたり。

経営の意思決定も、取締役の間の権力争いが絡むと、正しい意見が通りにくくなったり、「根回し」に苦労する企画担当者とか。

最悪は、経営者が決めたことでも、下に降りたら反故になったり(川重と三井造船の造船事業の経営統合やキリン-サントリーの統合もこんな感じだった。もちろん建設的な議論の末、やめる判断をすることは大いに正しいと思う)


経営者の意思決定が早い会社は結構生産性が良かったりするんですよね。上がやることの優先順位や指示をスピーディーかつ的確にするだけで、生産性はぐっと上がることも多いと思った。率先模範をやってほしいな。




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1 件のコメント:

  1. 電通の自殺事件をきっかけにして会社の考え方が変わることを祈る。日本企業の意思決定が遅いのは習慣みたいなもので、改善は労働時間の短縮にあると思う。エンドレスな会議に1時間という時間制限がつくなら嫌でも効率的な会議運営にならざるを得ないわけで。古い歴史のある会社ほどお上という外圧がないとそういう思いきった改革はできないでしょう。労働組合なんてまったく機能していない。組合費で肥え太った豚同然ですよ。

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