Chevron シェブロン 持ち株の第4Q決算に関する雑感 その4

オイルメジャーの一角、シェブロンです。

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2016年度を終わって、一言でいえば、最悪期を脱しただろう、ということが一層確実になったということでしょうか？　株価はすっかり底打ちしているようです。

当社については、原油価格や株価が急落しても、過去の相場水準から言えば、大丈夫だろう、と比較的楽観していました。

原油相場の暴落とエネルギー株投資、Chevron（CVX）の過去株価推移　2014/12/23

今回の原油価格の暴落劇においても、同じような株価推移のような気がします。もっともこの間買い増しは行っていませんでしたが。。。他の銘柄を優先しておりました。

では、CVXにおける最悪期とは何ぞや、ということですが、①一株当たり配当（DPS）の減配、②DPSの据え置き、③DPSの低成長　といった感じでしょう。

DPSが伸びない（伸び率が小さい）理由として、タコ配（この場合、フリーキャッシュフローがマイナスになる　営業CF-投資CF-配当金＜0　を意味する）が続き、配当原資に借入金や資産売却代金を充てなければならないことがありました。

2017年にはいよいよ、配当支払い後のFCFがプラスになりそうです。従来、当社に関しては、配当原資がなく減配するのではないか、という憶測記事が澤山書かれていましたが、取り越し苦労に終わりそうです。

では、なぜCFが良くなったのか、といえば、

1. 原油価格の回復（2017年はWTI1バレル＄50～＄60で見ている模様）
2. 新規大型プロジェクトの稼働（西豪州のLNGプロジェクト、アンゴラLNG、メキシコ湾石油など当社にとって今後10年～20年の屋台骨を背負う大型案件）による収入増加
3. 上記の裏返しで大型プロジェクトが稼働した、またさらに稼働見込みの案件があり、設備投資額の減額（2013～2014年は年間＄40～50Bだったものが、2017年は$20Bと半減以下）
4. コストカット（販売管理費カット、人員削減など）

などを実施したからです。

とはいえ、バランスシートの悪化（上記の通り、不足資金は主に借入金で賄った）、2017年はまだ稼働予定の大型案件（メキシコ湾岸の製油所や西豪州のLNG；Wheatstone、これは日本の電気・ガス会社や商社も出資している）の確実な仕上げなどがあり、おとなしくしているようです。

2017年に増配があるか否かは微妙な感じです。連続増配株ではありますが、連続増配の定義は毎年DPSを増配することではなく、年間のDPSが増えていればいい、というものです。

米国株における連続増配の留意点　シェブロン（Chevron）　28年連続増配

2017年に増配しなくても、連続増配記録が途絶えることはないと思います。

テレカンでは利益やCFの伸びに合わせて増配したい、と言っていました。

業界全体でも、さすがに2015年、2016年で大型FID案件（Final Investment Decision；油田やガス田投資の最終意思決定）はなかったようです。したがって、2018年以降はOPECの原油生産調整がなくなっても需給のつり合いが取れそうな感じになってきそうです。

さて、CVXへの投資方針ですが、まだしばらくDPSの成長が鈍そうである点がネックであります。であるならば、（同じようなDPSの成長率で）より配当利回りの高い通信株（VZやT）に目が向いてしまう、という感じですが、利回り4%を超えてくれば、買う可能性も否定できません。

投資判断は、個人でお願いしますね。

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