2015年12月4日金曜日

11月30日時点でのS&P500のバリュエーション

定点観測を引き続き行っていきます。



スポンサーリンク




ジム・ロジャーズがエネルギー銘柄に関し、悲観的なニュースが出ても、株価が反応しなくなったら底入れの可能性がある、と語ったようだが、そんな感じかもしれない。

ただし、Kinder Morganに関しては、彼らの経営判断によるものが株価に反応しているので別次元だが(関係会社を子会社化するといったことから、更なる借入金負担を懸念してムーディーズさんが格下げを示唆したから。格下げされると借入金がジャンク債扱いとなって、金利などが跳ね上がるリスクがある)。

スマホがほぼ行き届いたテレコムがもっとも低い評価となっている。確かにベライゾンもAT&Tもパッとした話題がない。むしろ価格競争が待ち受けているといわれている。ただ、配当利回りは5%前後になっているので、依然魅力的だと思う。配当がカットされるリスクはおそらくない。

そういえばAT&TはディレクTVとの統合効果をじっくり見よう。これで向こう23年は増配を食いつなげるはずだ。

しかし、全体的に見てみると、そんなに割安感はない。TOPIXよりも区分が少ないため、各セクターを構成する社数が多いので、こなれた数字になるというのはある。

唯一、金融が割安に見える。金利上昇が確実なのに、サッパリ人気がない。
私も含めて、業績が不安定であることや政府規制が強いリーマンショックのトラウマが残っているのではないか?個人的には、米国ではこの分野は資産運用会社とカード決済会社にフォーカスして行こうと思う。

資産運用や資金決済業者が金融なのかは疑問だが、他人のカネを運用する人と他人のお金のやり取りを仲介する人はかつて、銀行や証券だった。しかし、銀行でなくとも資金送金できるし、お金を増やしてくれる。なおかつ胴元で損はしないような仕組みになっている。規模の経済が作用する(もちろんこの分野にもシステマティックリスクを理由に規制強化の動きなどもあるが簡単に損はしない)。

さて、Kinder Morganだが、株価は落ちるところまで落ちたのか、まだ落ちるのか予断を許さないが、彼らの本業のCFは依然堅調だ(もちろん利払いが増えるリスクはあるが、パイプライン事業は安泰だ。CO2事業は弱気を織り込んであるはず)。
スタンダードアンドプアーズは現時点では静観しているらしい。

あちらの記事では、2016年の増配見通しを引き下げたことと転換社債を発行したことが下落の要因であるといっているが、個人的には「まだ増やすのか」と思ったので意外だった。どちらかといえば、配当を増やすより、増配予算で設備投資してくれた方がいいとさえ思ったのだが(借入金比率が減るはずなので)。

とにかく株価をある程度元に戻すことと、格付け会社に付け入るすきをなくさないと、中長期的な事業遂行計画が狂ってしまうので、まずはそれを立て直すべく対策を練ってほしい。それに期待することとする。ある程度の減配も仕方ないだろうができれば据え置きで2016年は増配なし、ぐらいでとどめてくれるとなあ。

当社が原油と直接かかわる仕事をしているのは、CO2事業ぐらいなのに、なんで原油市場にこんなに敏感なのか? まあ、そういうものだといってしまえばそれまでだが。
天然ガスの価格が安くなれば、需要は伸びるので、パイプラインを通過するガスの量も増えるんだけどなあ。
オーナーでもあるKinderさんの腹一つだと思う。彼自身が11%の最大株主なので、何らかの決断に期待しよう。

応援お願いします。
にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
スポンサーリンク








0 件のコメント:

コメントを投稿