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こんなにうまくまとまった資料を見るのも珍しいです。会社の経緯がうまくまとまっていると思います。
NAPAというのが、自動車部品卸事業会社のことです。1925年に設立されました。
戦後間もない1948年に上場。1975年、1978年と今の工業部品卸事業とオフィスサプライ事業を買収。これはオイルショックの時だと思いますので、非常にいいタイミングでM&Aをやっていますね。
EISというのは電子部品卸のような事業で、これを1998年ですから、たぶんアジア通貨危機の頃でしょうか(米国は好景気でしたが)に買収していますね。
2014年に過去最高の売上高と利益を計上したといっています
。
そして売上高は過去65年間で63年増加し、利益は54年のうち50年で前年比で増加しているそうです。
そして何より、過去59年連続増配だ、と主張しています。
過去10年間の売上高と利益のグラフです。確かにリーマンショックの時に一度落ち込んだ以外、売上高は前年比では増加しています。利益は2008年、2009年と前年割れを記録していますが、そこから立ち直っているのがわかりますね。
そして株価は市場平均を上回っているようです。
そして最後はこれですね。連続増配に今後もコミットしていくような意気込みを感じます。
最後に、いつものMorningStarさん(彼らの言っていることが絶対正しいわけではないですが)は、当面当社の事業モデルは優位性が保てるが、他社がもう少し垂直統合的な動きを行えば(つまり部品メーカーがパーツのデリバリーを行うようなことをやれば)、そちらのほうが利益率が高く、当社の優位性が崩れるリスクを指摘しています。
これは、理化学機器の卸をやっている、サーモフィッシャー・サイエンティフィックのような事業者をイメージしているのかもしれません。
また、W W Graingerのようなインターネットを活用した(日本のMonotaro)ビジネスモデルを構築し始めると、当社の代理店網がかえって足かせとなるリスクもあるので、注意が必要と言っています。
メーカー→当社→代理店など→自動車整備工場/工場など という流れなので、代理店ネットワーク網も当社の強みとなっています。
しかし、ネットの登場で代理店を省略する動きが加速化すると、当社の優位性は崩れます。
当社自身は、インターネット販売を推し進めると代理店と利益相反になるので、現状身動きが取れないようです。
感想
- 毎度同じことですが、アメリカ企業は奥深い。
- インターネット網は、日本のアズワン(7476)のような会社を見ていると、共存共栄できるビジネスモデルがあると思います。個人的にはMorningStarさんほど悲観的ではないのですが。
- 自動車産業、製造業という景気循環産業の中ですが、ITバブル崩壊とリーマンショックを別以外で、EPSは1980年から一貫して成長していますね。さすが。
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