さて、MHFIがどのような会社なのか、もう少し見ていきたいと思います。
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昨年度の売上高と営業利益の内訳です。
売上高の約半分がS&Pの格付けサービスです。企業社債、政府(地方政府を含む)の債券などの格付けビジネスがメインです。
S&P Capital IQというのは、金融市場の様々なデータ情報を提供する会社の様です。私も、S&Pの配当貴族銘柄の内容やパフォーマンスを調べようとすると必ずこの会社のHPにたどり着きます。各種インデックスのパフォーマンスのデータなども取り揃えているようです。
S&P Dow Jones Indicesとは、ご存知、ダウ平均のダウです。当社はMHFI、CMEグループ(シカゴ商品先物取引所)、そしてニューズコーポレーションの合弁会社です。
この会社で、ダウ平均とS&P500などの金融インデックス(株式市場に関するものが大半)を管理・運営あるいは新作しているようです。インデックス取り扱い専門会社ですね。
Commodities & Commercial Marketとは、 文字通りコモディティに関するニュース配信と価格データの収集や分析に関する情報を提供する事業です。
コモディティ関連の情報以外に、JDパワーという顧客満足度を調査する事業を行う部門があります。このJDパワーはおそらく売却されると思います(会社側はJDパワーに関して「戦略的な選択」を講じる予定と明言していますので)。
したがって、会社の中核部門はやはり、S&Pの格付け事業ということができると思います。
この事業に関して少し述べて終わりにしたいと思います。
リーマンショック前はStructured Finance事業(諸悪の根源だった仕組債ですね)が収入の5割近くあったようです。それが2014年には12%に激減。
一方、企業格付け関連収入は27%から51%に跳ね上がっています。そしてこの企業債務格付け事業が収入のドライバーになっています。
さらに、会社側は今後の事業見通しを下記のとおりにまとめています。
Significant debt maturities and continued bank deleveraging
ようするに、仕事はいっぱいあるよ、と言いたいのでしょうか?
言い換えると、企業債務が膨らんでいる、ということかもしれません(銀行は自己資本比率規制強化のため、負債を減らす動きにあるが)。
感想
- とにかく、CFは安定した会社のはずですので、業績は安全パイでしょう。
- 大手数社に格付け業務を独占させていいのか、という議論はまた出てくるかもしれませんが、S&P自身がこけない限り、当面、。「印籠」のありがたみは継続するでしょう。
応援お願いします。
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