先日来、ダウ・ケミカル(DOW)とデュポンの経営統合の話題が持ち上がっています。
私のもっとも古い投資銘柄の一つでもあるDOWなので(2009年1月ごろに最初の投資を開始)思い入れも人一倍強いのですが、それ以降劇的に会社が変わっており、さらに変わるのか、という感じで見ております。
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DOWのことは知っていますが、デュポンのことはあまり存じ上げておりません(アクティビストから事業の抜本的見直しのための委任状争奪戦があったと聞いています)。
DOWはローム&ハースというライバル会社をリーマンショックのど真ん中で買収し、その後あっちこっちの資産を売却、これは今でも続いています(先日のスプリットオフに続いて、農薬事業の売却またはIPOを画策していたはず)。
彼らの狙いは、コモディティ化しつつある石油化学分野からより川下の高付加価値分野への進出であって、事実ポートフォリオの入れ替えもその通り行っていました。
ただし、シェールガス革命により、北米でエチレンの生産を行うことが返って有利になったたのでその分野は積極投資していました。
一方、株価が思うように上がらない点をダニエル・ローブ率いるサードポイント(日本でもソニーやファナックに投資して、今またセブン&Iホールディングスに投資していますね)に突っ込まれ、彼らからの役員2名を受け入れたことはご承知の通りかと。
DOWのCEOは価値向上のために結構頑張っていたんですけど、まさかデュポンとの統合にまで話が進むとは思っていませんでした。
想像するに、農薬事業をどのように再編するのかの選択肢の一つにデュポンの農薬事業との統合というのはあったと思いますが、それが一気に全社統合って話になったのではないかと。
ただし、ブルームバーグの上記リンクの記事によれば、新会社は農薬事業、スペシャリティケミカル、基礎化学系・石化系と最大3つの会社に分割される可能性があるらしいです。
実現すれば相当大胆な「構造改革」になりますね。3つのどの事業も各分野では競争力抜群な会社ができそうに思えます。
さて、仮にDOWがデュポンと経営統合して(時価総額はほぼ同じらしい)、3つの会社に分割されたら、俺の株はどうなるの? 当然だがこれが最大の関心ごと。個人的には全株農薬事業会社の株を持ちたいんですが、そう簡単に行かないだろう(農薬以外をいったん売却して、農薬を買えばいいのですが、税金が結構かかりそう)。
アメリカ株に投資して、日本株より良かったと思える点は、こういったダイナミックな経営の真っ只中を知ることができる点でしょう。日本の経営陣のやり方が生ぬるいと肌で感じることができます。
最期に、余談ですが、いつも思いますが、こういう情報を見た場合、特ダネを取ってきた取材力を褒め称えるべきか(WSJは外さないらしいから)、口の軽い「関係者」をとがめるべきなのか。。。
個人的な感想では、金融機関は守秘義務が結構きつい(証券会社はキツイ。銀行はそれよりは緩いのでこっちから漏れる可能性はちょっとある)、会計士や弁護士は普通に考えればあり得ない(絶対とは言えないが、99%ない)、あるとすれば当事者企業の関係者しかない(日本でも電機メーカー系はほとんどないに等しい。例えばN○Cとか)。
リークすることで自分たちの立場が有利になると考える人たちだ(リークが先に進んで破談になれば、自分はクビを免れるとか)。
応援お願いします。
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