2017年5月26日金曜日

NTTの長期業績推移 配当の源泉力を考える 私見です 3 今後どうなるのか?



(ご参照)
その1
その2

一応、2018年3期にEPS400円というのが当面の経営目標になっているようです。

NTTの課題は海外事業の収益性改善でしょうか? ディメンションデータの損益がイマイチな点と、デルのデータルーム事業の早期収益貢献化が一つ目の課題と考えられています。

国内の方は、スマホ合戦がひとまず終わり、ドコモの収益も改善してきて、格安スマホが台頭しています。


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一応、各格安スマホ提供者は圧倒的にドコモの回線を利用しているので、ドコモの契約者が抜けても、通信回線利用料でNTT全体の収益の歯止めがかかります。

NTTデータ通信のSI事業は、当面堅調な推移が期待できそうです(受注が山積みとか)。

目先はまあまあ堅調(といってもCAGR2%~3%程度の成長)かもしれませんが、特筆すべき成長ドライバーがあるわけでもないので(格安スマホとのカニバライゼーションもあるでしょうし)、最終的には配当性向の更なる改善ぐらいが我々投資家の期待することでしょうか?


30%台の配当性向は、ちょっとアレですねえ。AT&T辺りは70%ぐらいまでありますし、米国のS&P500の配当貴族関連でも40%~50%台ぐらいのイメージなので、もう少し期待したいところです。

しかし、やはり本質的には利益の伴った増配が望まれます(その2で見ましたが、EBITDAは成長していませんでしたよね)。

最後に、ヤバかったROEも8%台定着が見込めそうな感じです。


個人的には、今の状況ですと、主力銘柄としてホールドを継続する予定です。これまで2口売ってしまって、大きく後悔しています。

投資判断は、個人でお願いしますね。
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2 件のコメント:

  1. いつも、楽しく拝読しております。NTTの3部作の考察に驚きました。
    さて、自己株式を取得してEPSを増加させ、配当金支払金額も増加する資本政策のなかで一点ご質問があります。

    例えば、企業価値以上の株価の時期に自己株式を積極的に買戻すと企業価値を毀損させてしまいそうです。
    NTTの経営陣は株価を割安とみて、積極的に買戻しを行っているとみてよろしいのでしょうか?

    山口

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    1. やまちゃんさん、コメントありがとうございます。
      私はNTTの経営とは全くかかわりがないので、詳細は存じ上げません。
      しかしながら、彼らは割安だと考えていると思います。EV/EBITDA倍率、PBR、PERなどは何と比較するのかがわかりませんが、まだ割安だと思います。

      ただし、米国では、割高な局面でも自社株買いを継続する場合もあり、ドルコスト平均的に買っている場合もありますので、何とも言えません。

      株主としては一株当たり価値を引き上げてくれるのなら、許容するケースが多いと思います。

      答えになっているかわかりませんが、私見です。

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