2017年7月27日木曜日

マクドナルド(MCD)決算雑感




いやあ、よかった。

既存店売上高の前年同時期比較が6.6%にも上り、これが度肝を抜きました。全地域でプラスだったようです。

MCDの売上高で重要視されるのは、Systemwideベース(直営店とFC店の合計売上高)の既存店売上高になります。大きく、来店客数の増加が3%で単価も3%寄与したそうです(為替の影響なしベース)。


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2012年ごろから、来店客数の伸び悩みを指摘されていて、経営陣も掘り起こしに苦慮していました。

シェイクシャック、チポトレメキシカンフーズ、バーガーキング等などライバルが続々と新メニューやコンセプト(こだわり製法や有機素材など)で新しいファストフード・ストーリーを作る中、「MCDは時代遅れ」と言われていました。

ここに来て、チポトレの自爆(食中毒問題)などやMCD自身のexperience of the future (EOTF)という戦略が奏功して、盛り返しています。

EOTFは大雑把にいえば


  • 個人の好みに合ったメニュー作り(ベーコンをもう1枚乗せるとかをキヨスク端末で行う)
  • 地域性に沿ったメニュー作りをさらに奨励
  • モバイルアプリなどで、注文・決裁など
  • 宅配サービス
  • All day breakfast(マフィンがずっと注文できる)


等です。また、これによって、店内が混乱しないようにメニューを合理化したりしていますし、賃金の引き上げもやったようです。

後は、直営店舗のFC化を進めており(直営店をFCに売却することで、固定費を削減し、食材売上高とFCロイヤリティで本部は経営していくアセットライトな経営)、この営業権売却収益というのが多分にあると思います(これの決算への影響はまだ調べていません)。

2017年末~2018年にかけ、全店舗の9割以上をFC化するようです。

テレカンでは、アナリストは盛んに宅配戦略の可能性を突っ込んでいましたが(宅配ピザの脅威になるのではないか、という少し気の早いコメントまでありました)、「まだまだこれからだが、経営陣としては大いに期待している」と言った感じでした。

アメリカの一部では、UberEATS(Uberの宅配子会社のようです)と連携して、テスト導入されていて、今までとは違う時間帯や客層からの注文があって、売上高増加に期待が持てるようですが、配送コストやUberEATSじゃなきゃダメなのか、とか課題も多いようです。

堀江貴文氏 「UberEATSのおかげで食事代はほとんどタダ」
(UberEATSについて、分かりやすい記事です;News ポストセブンより)

個人的な感想

確かにMCD自身の努力や市場の好みの流れ(シェイクシャックも飽きたし、マックでいいやとか)も重要かもしれませんが、個人的には失業率の改善によるところも大きいと思います。

ニューヨークに行ったときに、シェイクシャック、チポトレ他当時はやっていた新興ファストフードとMCDなどで食べ比べましたが、MCDの客層や立地って、ちょっとアレなんですよ。所得水準が低目の人が多そうな地域。

店員さんも英語が不十分(接客は十分可能)な移民、客層もシェイクシャックとは明らかに違うと分かります。

MCDのコア顧客層(所得水準別に見れば面白いかも)も景気回復により、MCDに行く回数が増えたとか、もう一品買う余裕が出来たとか、そんな仮説を考え出しました。

しかし、どん底の時に優良企業を買う、という逆張りが当たると嬉しいですね、IBMよ!!!

(個人的な感想ですので、詳細な点は保証しかねます)

追記:米国でカビの生えたアイスクリーム製造機の写真がSNSに掲載されたとか。またやらかしましたね。

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