18社目の今回は、Hormel Foods(HRL)です。本社はミネソタ州オースチンという田舎町にあるそうです。
ミネソタというとカナダと国境を接する寒い地域で北欧系の移民が多いところです。学生時代にミネアポリスに行ったことがありますが、11月後半でも体の芯まで冷えます。ただし、中心街は外気に触れなくとも行き来できるように作られていましたが。
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さて、HRLは日本でいえば、日本ハムのような会社かな? ただし、HRLは日本のハム・ソーセージメーカーと違って、原料肉といわれる肉そのもののトレーディングはやっていないようです(日ハムや伊藤ハムは生肉のトレーディング取引を盛んにやって鞘を抜いたりするビジネスがある)。
5つの事業に分かれていて、冷蔵食品、加工食品、七面鳥の肉(Jennie Oというブランドで売っている)、スペシャリティーフーズ(プロテインを含む栄養補助食品のようなものをメインに製造販売する)と海外事業からなります。
基本的に豚肉系の加工食品をブランド化してインフレ率プラスアルファのPricing Powerで収益を挙げるような感じです。
そして、買収によりブランドポートフォリオを拡充する成長戦略です。海外はブラジルなどの中南米と中国に大きく進出しているようです。
日本では、沖縄ホーメルという合弁企業が沖縄県にあるらしく、豚肉加工品の販売などを行っている模様です。
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素晴らしいですね。成長率、財務体質、効率性(ROE)、配当成長率などバランスが取れていると思います。
売上高が6.6%の成長率で、営業利益が9.6%、純利益が11.1%の成長です。Operating Leverage(規模の経済)が効いていますね。増配も10年平均でも13%以上です。
ROEもEconomic Moatの基準点である15%をコンスタントに超えています。
ただし、このような好財務は株価に織り込まれているようで、まあまあいい評価が出ていると思います。投資家もこの安定成長力を高く評価していると思います。
留意点を挙げれば、材料が豚肉、七面鳥をはじめとする畜産物やコーン、ピーナツといった農産物なので、コモディティ価格の影響を受けやすいといえそうです。しかし、それでも当社のコスト管理能力は上記の営業利益率を見た限り、しっかりしているといえそうですね。
日清製粉グループ本社を比較対象に加えたのは、たまたま思いついたからです。味の素だと少し違うかなあ、とも思ったので。日本企業はTPPや食品インフレなどで少し評価が高いのかな?
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