今回は、世界最大の小売りチェーンである、ご存知、ウォルマート(WMT)です。WMTは世界中で Every Day Low Price(EDLP)戦略で売上高を拡大しています。
しかし、最近本国アメリカでは売上高が伸び悩んでおり、他業態やアマゾンなどのネット販売に勢いが押されているようです。
では、いつものように財務分析から。
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売上高は年率平均で3.6%成長ですが、営業利益は1.5%しか成長できていません。純利益に至っては足踏み状態です。EPSを成長させる原動力は自社株買いのみとなっています。
ただ、借入金の水準は規律を守っており、キャッシュフローの範囲内で、必死にもがいている、そんな印象を受けます。2014年度の(決算は2015/1月)営業CFの水準がよかったので、配当金の支払い水準(FDP/FCF)は40%台と、まだ比較的余裕がありそうです。
営業利益率が低下しているのは、ネット通販への投資や海外市場での投資(海外はいまだ投資フェーズなので、初期コストが嵩んで利益率が米国内よりやや低いと想定される)などが要因だと考えられます(私見)。
上の図は、米国の小売業の既存店売上高推移を示したものです。WMT、ホームデポ、ダラージェネラル(ディスカウントショップ)の3社を比較しています。
(ダラージェネラルは通期のデータしか取れなかったので、グラフにならなかった。2012年からそれぞれ、6.0%、4.7%、3.3%、2.8%となっています)
多少ターゲット顧客が違いますけどね(Targetはこのようなデータが見当たらなかった)
見てのとおり、Struggleしている、という感じがします。
株価も伸び悩んでいたのですが、最低賃金の引き上げを受けて下落しています。
マクドナルドも同じような感じだったんですけど、WMTは持ちこたえられませんでしたね。
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