長男の進路指導に関する学校のレクチャーを受けてきた。妻が同席しろというので、週末に行った。結構お父さんも来ていて(夫婦で来る人は少なかったが)、皆さんご熱心なようだ。
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長男の学校では2年の段階で国立受験コースと、私立受験コースに分かれるようで(さらにそれぞれ文系と理系に分かれる)、前者に行くためには、校内の成績がいくら以上、模試の偏差値がいくら以上とか決まっているようだ。受験の時に一応特進コースのようなクラスだと思ったが、2年になるときに(正確には1年の秋冬の成績で)再編成が行われるようだ。
したがって、公立と比べると受験の前哨戦のようなものが1年の段階であるみたいだ。その割に息子はのんびりしているように見える。彼は国立を志望しているようだが、今のままで大丈夫なのだろうか? 親としてはどうしても心配で、コンサバ・悲観シナリオで考えてしまいがちだ。
自分の高校時代の感想から、どう考えても5教科7科目(8科目)は株式投資風に言えば「コングロマリット・ディスカウント」を起こしてしまい、私立文系のように「選択と集中」がいいと思うのだけど、息子は親父に対抗しているのか、本気で考えているのか国立がいいように考えているみたいだ。
先輩として、下手な国立より、有名私大のほうが、世間での「ウケ」はいいとアドバイスはしているが(もちろん、立派な国立大に越したことはないが)。
高校では2人、2時間話を聞いたのだが、一人目はリクルートの人。みずから娘が大学を卒業して就職した、という人なので体験談を交えていた。
来場している人の8割はお母さんだったので、彼女も保護者が受験生にできることはたった2つです。と強調して、次の2つだといっていました。
「栄養とお金を与えること」
会場が笑いに包まれた。
あとは、目標なく大学を選んでも退学したり、無気力になったりして、結局就職がうまくいかなくなる、みたいな話で、我々からすれば、ありきたりな話でしかなかった。
結局自分で考えて、目標意識をもって(ゴールを決めて)、その過程に大学がある、というのがよいとか、まあ、おっしゃる通りなんだろうけど、高校生の段階でそこまでしっかり将来が見通せるのかって、自分の経験から思ったけどね。
まあ、お母さん方の進路に対するイメージってこんな程度?と思っちゃったな(栄養とお金は大いに納得したが)。
例えば、理系は就職に有利とか、言っているらしいが、エンジニアなんて潰しが効かないし、国公立の理系を卒業したのならいざ知らず、私立理系って学費も高いけど、入社後の給与は文系と同じだし(費用対効果が合わない)、結局工学部とか、どういったゼミに入るのか、ゼミでの成績はどうなのかである程度就職先が決まる仕組みになっている。
なおかつ、企業の研究所でバリバリでやるには大学院卒がベターだったはずだ。
苦労して理系を卒業して、グーグルやアマゾンで働ければ最高だろうが、ソニーや東芝、パナソニックなんかで働いても、結局経営陣がイマイチなので、エンジニアの能力を生かしきれてないよな(自動車メーカーなどに就職した奴らは正解だったようだが)。
また、国立の5教科7科目勉強は専門課程を学ぶ上の教養課程で重要で、教養科目がしっかりしないと専門科目でうまくいかないから、とか言っていたが、旧帝大ならいざ知らず、実際社会に出れば、ほとんど関係ないのに、「国立大がいい」、という風潮を刷り込ませている。
同じことの繰り返しだが、経済界では、選択と集中が話題になっているし、「なんでもできる」は「何もできない」を実社会では意味するということを知らないらしい。
といった、サラリーマンのど真ん中にいる我々なら常識なことが、さすがにお母さん連中では理解できない(理解しようとしないと思う)し、先生たちもそこまで理解できているのかやや心配に思った。
ただ、子供は自分のやりたいことは知っていることの中からしか選択しない、という指摘は、「そうだな」と思った。芸能人の息子が芸能人になったり、政治家の子息が政治家になったり、自分の周りの知人の弁護士・会計士も親が判事・裁判官あるいは街の会計士・税理士といった環境で育ったものが多い。
そう考えると子供に株式投資を教えてもいいかもしれないな(爆笑)。
コース選択に関しては、まだ時間があるようだ。今回はそれに関して学校側の考え方と当該コースはどんな理念でやっているのか、基準は何か、注意すべき点は何か、親も子供の相談に乗ってやってほしい、といった説明会だった。
親としては子供が主体的に取り組んでくれれば、いくらでも支援・応援・アドバイスをしてあげるが、周りに流されているようだったり、受け身だったりすると、蹴っ飛ばしたくなってしまいますね。その辺の距離の測り方が大事なんだろうな。
投資判断はご自分で
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