2017年3月20日月曜日

千葉県高校入試事情 公立高校編

やっと終わった受験シーズンですが、うちの長女がこの4月に中3となり、我が家では2人目の受験生となります。

私は関西エリアから千葉に定住したので、千葉の高校入試事情というのには疎かった。長男の受験を経て、一通り経験できたので、外から見た千葉県公立高校入試事情をざっくりと書いてみる。すべてを網羅できるものではない。

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まず、学区というものがある。千葉では9つの学区に分かれている。ただし隣接する学区には自由に越境できるらしく、千葉県北西部に住むいわゆる「千葉都民」の人は、例えばどうしても鴨川方面の学校に行きたいなどの個別の理由がない限り、学校選びに困ることはないだろう。

次に、前期・後期の2回に分けて入試が行われる点が関西地域(といっても30年以上前の常識ですけど)とは大きく違っている。
前期で定員の6割程度、後期で4割程度の生徒を確保するのが標準形。

ちなみに2017年は前期試験が213日、後期が31日だった。

公立を受験し、合格したら、原則公立に入学すること、という密約?があり(勝手に辞退すると自分の中学校の評判が悪くなるらしく、中学側が厳しく指導している)、これにより、前期試験はみな本命の学校を受ける傾向がある。

後期試験は、ほとんどの場合、前期試験に落ちて、リベンジマッチを希望する場合かランクを落として確実に合格できる学校を受験するケースが多い。

したがって、塾などの偏差値ランキングの目安偏差値は前期のほうが後期より12ほど高いケースが多い。
そして何よりびっくりしたのが、入試の倍率だ。関西エリアの場合、公立高校の入試倍率って、せいぜい1.5倍から1.6倍程度で、おおむね11.2倍といったレンジが多かった。

しかし、千葉の場合(関東では普通なのかな?)3倍前後になるケースもあり、ほとんど大学入試並みの倍率になるケースが多い。

(上記は今年の前期試験の倍率を県のHPから抜粋並び替え)

また、各校2次試験がある。面接・小論文あるいは独自問題などを課すところもある。

普段の中学での成績・答申書とか内申書とか、は1年生から3年生まで等分で評価される。9教科を年間45点満点×3年ということになる。どの教科も同じ配点である。つまり、英語や数学で通知簿の5を取っても、保険・体育で5をとっても、同じ5点ということになる。

ちなみに、かりに人気ナンバーワンの船橋高校に入学したいとすれば、内申書の点数は3年合計で120125点は必要と言われている。つまり、最低でも9教科中4教科が55教科が4といったペースの成績が求められる。3など取ろうものなら、挽回が大変だ。

また、学校によってばらばらであるが、内申書の点数と試験当日の点数のウエイトが違っている。つまり、内申書重視の学校と試験当日の成績を重視する学校がある。難関になるほど後者を重視する学校が多いが、中には内申書の点数を重視する学校もあり、そういった学校では、普段からコツコツ勉強している生徒ほど大学受験の成績もよい、というデータがあるとか言っていました(船橋東高校)。

さらに、今では大学進学情報はガラス張りの様で、どこの高校がどこの大学に何人合格したのか、というのが一目瞭然となっている(我々の時代はWEBもなく、入学するまでは口伝ぐらいしかなかったと思う)。

ここが厳しい現実を如実に反映しているところかもしれない。
千葉県では、県立高校は、千葉、船橋、東葛飾の3つが「御三家」と呼ばれている。入試偏差値(市進の前期合格確率80%偏差値)は以下の通りとなっている。
千葉      73
船橋(普通科) 72
東葛飾     70

しかし、東大合格者数は以下の通りとなる
千葉     32人(例年25人前後) 卒業生320
船橋(全校) 8人 (例年10人前後) 卒業生325
東葛飾    3人  (例年5人前後)卒業生365

入学時の偏差値が1から2違うだけで、出口では相当差がつく(まあ、お父さんからすれば、大学は入ってしまえばそんなに問題にならない、とわかっていますけど、目の前に受験生がいれば、「受験脳」になってしまいがちですね)。

最近は私立の渋谷幕張などでは、ハーバード、コロンビアなどのIVYリーグへの入学生も10名前後いるらしいが県立高校では容易ではないだろう。

倍率や偏差値に惑わされず、コツコツ基本を勉強していれば、それなりに解ける問題である、という点は全国共通していると思われるのですが、「コツコツ」やっていないので、直前までバタバタするんですよねえ。仕事と同じですね

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