2015年5月20日水曜日

沢井製薬(4555) 7期連続増配(予定) 





ジェネリック薬(GE)業界首位の沢井製薬は15日に決算発表しました。
尚、20163期中間配当を増配予定としていることから、7期連続増配としました。

20163期の中間配当を55円、期末も55円としていますので、年換算110円と考えます。

ちなみに20153期は中間50円、期末も50円のところ、決算発表直前で期末配当を55円に増配に変更予定としています。

従いまして、従来の株主は 100→110円と+10%のアップと考えていいと思います。

配当性向は、EPS(一株当期利益)で計算すると
20153期実績ベース    110÷382.3円=28.8
20163期会社予想ベース  110÷421.6円=26.1
となります。
配当利回りは、5月19日終値ベースで予想 1.61%


感想
既に長期投資を決め込んでいる私にとって、今の業界環境を考えると、+10%増配で良しとするしかないでしょう。

ジェネリック薬の一層の普及を望む政府は、数量ベースのジェネリックの普及2018/3月までに60%とする数値目標を掲げています。

そして、大病院向けにGEを採用するためのインセンティブを設けたところ、皆これに従ったので、意外とあっさり60%は達成できそうだ、というもの。

新聞報道では、60%ができたら次はすぐに80%だ、とか先発薬とGEの差額は保険が下りないようにしよう(患者負担にしよう)、とかGEの普及を一気に広める議論がされているようです。

業界には追い風なのですが、この決算発表をビデオで聞くと、そうとばかり言ってもいられなさそうです。

数量増加の政府方針についていくための設備投資額が大きく、持続的な成長スピードの枠を超えている、という認識がGE業界ではあるようです。

さらに、「安定供給ができないGEメーカーはGEの収載(政府登録)を認めません」という趣旨の方針を厚労省は示しているらしく、各社増産体制を整えなければいけないようです(儲からないから造るのを辞めました、は絶対に嫌だ、というのがお医者様のご意見)。

簡単に言うと、財政健全化を盾に財務省関連筋がGE比率をもっと上げろ、という事に対し、健全な業界発展(安定供給で医療現場と患者に配慮)を願う厚生労働省(という大義名分のもと、現保険制度を堅持したい省益思考)、という構図があるようです。
沢井製薬のGR数量ベース市場予測 同社IR資料から

いずれにせよ、設備投資が必要で、金がかかる、という事になります。
という事は、配当はできるだけ抑えたい、というのが経営者心理です。

配当投資家にとっては、あまり芳しいことではありませんね。

沢井製薬では、「数量増加と安定供給のバランスを取った政策が望ましい」と言っています。

しかし、GEの需要が拡大していくのは間違いないので、業績の成長は期待できます(利益率が落ちそうだ、という点を投資家は懸念していると思うが)。

業績は多分伸びそうだけど、規制環境が不透明なので、利益成長の確度がわからず、CFもキツそうなので、なかなか攻めにくい業種だな。」、というのがジェネリック薬業界に対する投資家の共通する見方だと思います。

会社側の配当性向は「30%を目処に安定的に配当」という平凡なもの。
沢井製薬IR資料から 配当政策

今回同時発表された次期中期計画では、2018/3期の計画EPS461円となっていましたので、461×27%~30%=124円~138円という事になります。

仮に130円とした場合、3年間で18%、年平均5%半ば台の増配という物足りない感じがしますね。
なんとなく保守的な見方をしているように思えますが、成長産業だと思っていたので、ちょっと残念でしたが、投資がたくさんいる、という点を見落としていました。

設備投資は資本を食う豚だ」とジェレミー・シーゲルの「株式投資の未来」に記載がありましたが、そんな感じです。もっとも当社の場合、やみくもな設備投資ではないので安心していますが。

ご参考

株価はこのままだとPERが切り下がっていくのだと思います(業績は伸びるが、株価はあまり上がらないイメージ)。ちょっとリスクが顕在化すると、下落しやすいかも。




投資方針としては、ホールドで、仮に5500円を切る株価レベルになれば、追加投資も考えるぐらいのスタンスで臨みます、といっても1単元買うのに結構な出費になりますね。優先順位は高くなさそう。

この銘柄を買ったのは、JNJはフェアバリューだったこと、アッビイは将来業績が読みにくいこと、そこで日経平均が調整したので、いくつかの候補の中で(今考えるとABCマートにしたらよかったなあ)ヘルスケアということでチョイスしました。


個人的には、GE銘柄をもつことで、この方面の日本の政策にある程度見識ができそうなので、まあ、ゆっくり焦らずホールドしていきます。業界首位企業ですし。

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4 件のコメント:

  1. ブログ主さんは沢井製薬なりゾロ専門メーカーの先行きを楽観視していますが、既存の新薬メーカーがGE分野に乗り出してきたら営業力含めゾロメーカーは太刀打ちできません。厚労省は2020年頃までに国内新薬メーカーを2社ほどに大規模再編しその他をゾロメーカーにする予定ですから製造設備含め元々新薬メーカーをやっていたところには沢井製薬は安定供給や品質面では及ばないので現在のようなゾロトップメーカーとしての地位はなくなるはずです。先行して設備投資していたものが負の遺産になる可能性もかなりあるので安直にゾロメーカーが安泰であると考えるのは如何なものかと・・・・

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    1. コメントありがとうございました。
      投資なのでいろんな考え方がありますね。
      新薬メーカーがGE に本気を出すほど、彼らに準備が出来ているとも思えません。
      GE に乗り出すと、別のノウハウや投資がいります。
      申し訳ありませんが、GE 薬をゾロとは、呼びたくないですね。一昔前のスラングのように聞こえます。
      武田とあすかのようなAG が脅威です。

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  2. >新薬メーカーがGE に本気を出すほど、彼らに準備が出来ているとも思えません。
    >GE に乗り出すと、別のノウハウや投資がいります。

    昨日、コメントさせてもらったものですがブログ主さんの上記のコメントは間違ってます。
    国内新薬メーカーでも第一三共、エーザイなどは現在GEを子会社で作らせて販売、製造ノウハウを持ってます。
    ただ新薬メーカーゆえに注力していないだけであって国策でGEを本押しにするのであれば新薬メーカーが
    GEメーカーに乗り替わるはずです。
    また「ゾロ」という言葉にかなり抵抗をもたれているようですが、医療業界ではやはり後発品は「ゾロ」でしかないのです。
    GEの比率が高まっても後発品メーカーはドクターにセールスをするのではなく薬局、薬剤師にセールスをしているので
    処方薬を選択するドクターの眼中に入っていません。
    本当にアメリカレベルでGE薬を使用させるのであれば、ドクターに緊密に営業活動を仕掛けている新薬メーカーを
    GEメーカーに変えるのが一番早いのでGE市場での後発品メーカーの優位性は数年で崩れますよ!!






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    1. 貴重なご意見ありがとうございます。
      私は投資の立場で申し上げています。業界からの(?)ご慧眼ありがとうございます。

      GEへのシフトですが、そんな簡単に新薬メーカーがGEに変わった例を欧米で見ていないので(兼業や買収で子会社化することはありますが)、周回遅れの日本の医薬品業界、医薬品行政が欧米でも見たことのない業種変換を先頭に立ってやる、というのが、株式投資をやっている私にはイメージできません。
      業界の方なら、常識なのかもしれませんが。

      DPC病院もGEの比率を上げないと、保険点数が稼げないので、GE選択に必死になっている、とあっちこっちで聞きますけどね(眼中にないってことはないはずでは?)。そのおかげで数量比率が一気にアップしているのでは?
      外来のドクターの眼中になくても病院経営者(これもドクターだと思いますが)は必死になっているように思います。

      私は業界の中にいるわけではありません。投資家ですから優位性が崩れそうになったら、沢井の株を売るだけです。優位性が崩れるとしても、1日2日で崩れるわけないでしょ。

      貴重なご意見ありがとうございました。

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