東芝の第三者委員会は、調査対象を発表したそうだ。
今まで報道されていた、インフラ関連にかかる工事進行基準の会計に関する調査に加え、
テレビ事業における販売促進費の計上時期
半導体事業にかんする在庫評価の妥当性
パソコン事業における製造委託先との部品供給と取引額計上時期
とのことのようだ。
なんじゃこれ?
これが「不適切な会計」で済むのかな?
ちょっと会計に明るい人ならば、粉飾決算に使われやすい項目ばっかり、ってすぐにわかってしまうような項目ですね。半導体の在庫評価とか。
東芝以上にクローズアップされそうなのが、監査法人問題かな?
確かに、会計士も粉飾(あっ、「不適切な会計処理」でしたね)などがあっても気が付かない可能性が現実としてある、というのは聞いたことがあります。
しかし、エンロンのアンダーセン問題やカネボウの中央青山監査法人など、一発アウトのような事態が過去にあったので、かなり神経質だったはずだと思ったんですけど。
東芝はリーマンショック直後に取引銀行の支援で優先株出資を受け、ナントカ、自己資本比率がスレスレに生き延びた、そんな記憶が残っています(2009年3期の自己資本比率は8.2%でした。8%っておいおい、銀行じゃないんだから、と当時は思ったものです)。
私もそれまでは、そんな危ない会社とは思っていませんでしたが、2009年以降はちょっと警戒しておりました。
「不適切」に決算処理をしたくなるインセンティブは十分にあったかもしれませんね。
マス「ゴミ」は、知っていても書けないタイプの相手先かもしれませんね(広告費でお世話になっているから。オリンパスの時もそうでしたね)。
この事件は、オリンパス化するんじゃないか、なんて思ってしまいました。
今後の東芝の動向は要注意ですね。また、市場の東芝株への取り扱いなど(JPX400に入れる入れない等)もよい絵踏みですね。オリンパスみたいな「温情」は投資家として嫌ですね。(もしダメなら)ダメなものはダメと白黒つけてほしいですね。
(昔、教科書で「踏み絵」と習ったんですが、今は「絵踏み」というらしいです)
東芝とその担当監査法人の運命は?
それにしても、円安にもかかわらずソニー、シャープ、東芝と相次いで自滅に近い状態になっても、日経平均が2万円台にいるって(時価総額で過去最高を更新したそうです)、外国人投資家の日本企業のコーポレートガバナンス改革への期待に大きく水を差す事件が相次いでいる中では、現時点ではちょっとわからない部分があります。
それだけ、ほかの企業が成長したのかもしれません。
あっ、まだ粉飾と決まったわけでもありませんので、言い過ぎかもしれませんね。第三者委員会って、最近バッサリやる傾向が出ているので、長い目で見た日本全体にとって良い方向の結論を期待しています。
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