2015年6月29日月曜日

ギリシャの瀬戸際外交に見る、与信管理の要諦など銀行員時代を思い出してしまった件 ~極論すれば借りたもの勝ち~





銀行員時代に上司から

銀行はカネを貸すまでは強いけど、貸した後は債務者の方が強いからな

とよく言われました。

確かに、語弊はありますが、債務者を破たんさせることは法律どおり・契約どおりにつめればそれほど難しいことではありません。今回のギリシャの件で、改めて同感した次第です。

しかし、それをやってしまった後の経営的な損失や、特に地方銀行の場合だと、レピュテーションリスク(風評被害:あの銀行はひどいよね、とかいう噂)が大きく、刀を振り切れないケースが結構ありました(注:私は2000年に銀行を辞めたのでその後の事はあまりわかっていませんが、根本的には変わっていないと聞いている)。


ギリシャはまさにそれをテコ(ギリシャが破たんすると、ポルトガルやスペインなど他の債務国家に悪影響が起きるけどいいのだな、といった感じの逆切れ)にEUと交渉しているのだと思います。

今回何が言いたいのかと申しますと、
不況になると、銀行が貸し渋るとか貸しはがしをするとか世論的には一方的に銀行が悪いかのような報道がなされますが、銀行サイドもあれこれ考えて(交渉して)融資交渉したり、取り立てているんですよ、ということが言いたかったのです。

そこにたどり着くまでには、債務者側も「瀬戸際交渉」をもっとネチッこくやっているはずです(何度も改善してくれとお願いしたけど、聞く耳持たないというか危機意識を感じない人も多かった)。

そして、不良債権不況(90年代後半から2002年ごろまで)とリーマンショック後と何回も不況があっても、改善できていない会社とかありそうで、次の不況になっても同じような報道するのかって気もありますけど(同情を誘うのが報道の趣旨だろうが、同じ轍を踏んでいると捉えない)。

今は景気も回復して、不良債権比率も小さいのであまり言われませんね。

もっとも銀行側の貸し出し時点の姿勢がゆるすぎて、自業自得のような債権もたくさんありますが、日本の報道姿勢って一方的な情報しか流れないのでちょっと不公平だなと感じた次第です。

沖縄の基地関連の報道も同じでしょ(実際の沖縄県民は基地がないと生活できない人がたくさんいるけど、オール沖縄で反基地運動が起きているかのような報道が多い)。




私は銀行を辞めてからの方がサラリーマン生活は長くなってしまいましたが、一方的な立場で物言っている人を見ると、「そりゃ違うでしょ」と言いたくなる性質なのでついつい銀行の味方のような感じになってしまいましたが、銀行に対しては特に未練も何もない立場です。

むしろ、さっさと持ち合い株を売って日本のコーポレートガバナンスの先導者になれよって言いたいぐらいです(基本的に決断できない人たちですから難しいでしょうね)。

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