FIFA(国際サッカー連盟)の汚職事件と株式投資って、何の関係があるのか、と思いきや、大手スポンサー企業は、それこそ名門優良企業ばかりである。
アディダス、ビザ、コカコーラ、現代自動車、ガスプロム
日本のソニーもかつては名を連ねていたようです(2014年まで)
ロシアワールドカップのスポンサーとして、マクドナルドとバドワイザー(つまり、アンハイザー・ブッシュ・インベブ)があります。
ダメなソニーは別として、改めて眺めてみると、上記7社でもバランスのとれたよいポートフォリオが作れそうです(ちょっと新興国寄りかな)。
2014年末には、カストロール、コンチネンタル(タイヤメーカーのようです)、ジョンソン&ジョンソンもスポンサーだったようですが、契約が終了したようです。一説には汚職疑惑を察知して、更新をしなかったともいわれています。
スポンサー料は年間220億円だそうです。
投票をカネで買う、W杯の立候補地やFIFAの会長や理事の選挙など。発展途上国の政治と同じノリですね。
しかし、株主のカネが(もちろん、顧客として支払った代金が)汚職でこういった人の懐に入っている、ということがわかると投資家としては気分がよくないですね。問題はスポンサー企業が、こういった汚職を事前に理解していたにもかかわらず、スポンサーをやっていたのか否か、という点はガバナンス・コンプライアンス的にちょっとしっかりしてほしいですね。
こういうニュースが出てきました。
(ウォールストリートジャーナル日本語版)
「巻き込まれた」という表現は、ナイキから見れば、ブラジルW杯のスポンサー料の支払いは、ブラジルサッカー連盟に直接支払うことになっている前提だったが、実際には、その仲介に動いた企業が一部その金を吸い取って、自らの私服とわいろに使ったようなことがのちの捜査で判明した、というもの。
ナイキの創業者でもある、フィル・ナイト氏ほか同社最高幹部は、1997年でのWSJのインタビューで
以下抜粋
巨大なサッカー市場への参入が「学習経験」だったことを示唆した。「サッカー政治とこの世界でのビジネスのやり方にやや驚いた」「ある意味で、それはスポーツの中で最も政治的だ」などと述べた。
以上
となっている。きわどいなあ。
マクドナルドさん、大丈夫かな?
そういえば、ブラジルワールドカップの後に、日本サッカー連盟の幹部も290万円相当の「高級時計」をブラジルサッカー連盟から「プレゼント」されたようです(のちに返却したそうですが)。
IOCもFIFAも商業が過熱しているので、もうちょっと普通のオリンピックやワールドカップになればいいですね。
ブラジルワールドカップも放映権料がべらぼうに高かったらしいので、日本のTV各局も、会社を賭けて放送せざるを得ず、その結果報道が過熱化して、期待だけが「バブル化」してしまい、日本代表の選手や監督から「優勝」(も夢ではない)などという現実離れした目標を口にさせ、ギャップにがっかりさせられた、ということがあった。
物言う株主さんの中で、コンプライアンスにうるさい人たちもいるはずなので、襟を正すような圧力をかけてほしいですね。安易に巨額の広告宣伝費を使うな、とか。
得た教訓
投資額が多すぎると、高いリターンを期待せざるを得ない、というのは何か通じるものがありますね。やはり適正な価格って大事かなと。
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