2015年6月15日月曜日

FIFAの汚職事件と株式投資 その2 NIKEに捜査のメスが入る








ご参考

FIFAの汚職事件と株式投資 2015/6/9(私の旧記事)

個人的にはちょっと注目している記事です。


 先週書いたばかりの記事の続報。
先週は、ナイキがFIFAの汚職事件に「巻き込まれた」という内容。

今回は、ナイキも汚職行為とわかっていて、お金を振り込んだ可能性が高いとみて米当局(FBIかな)が捜査に着手しているらしい、という内容。

以下WSJから抜粋
 
米スポーツ用品大手ナイキが1996年に締結したブラジル・サッカー連盟との巨額スポンサー契約に関連して行った支払いについて、米捜査当局が調査を進めていることがわかった。事情に詳しい関係者によると、当局はこの支払いがブラジル側だけでなく、ナイキも何らかの不正行為を犯した証拠になりうるとみている
 
以上抜粋終わり(赤字は筆者)

WSJでは、1998年フランス大会で、ナイキ製のユニフォームを着たチームの合計が6か国だったのに対し、2014年ブラジル大会ではその数が10か国に増え、アディダスをしのいで1位になったことを紹介しています。

NIKE株は、ずっと前から投資したいと思っていて、「もうちょっと安くなったら買おう」と思っていたが、ぐんぐん株価が上昇し、万年候補先となっている銘柄です。バリュー投資家には買いづらい。

現在
  • 株価    約103ドル
  • 予想PER    26
  • 配当利回り   1.1
(Yahoo! Financeより)

となっています。
ダウ平均構成銘柄にも採用されました。

先進国でも中国でも、健康・運動ブームになっていて、日本でもアシックスやABCマートの業績は堅調です(ただし、このような「ブーム」はずっと以前から言われていることです。アイドルだったオリビア・ニュートン・ジョンがハイレグなレオタード姿で「フィジカル」をうたって、巨大ヒット曲になったり、レーガン大統領がジョギングをしたので「ジョギングブーム」となったり、アメリカでも糖尿病患者は増え続けていますが、一方では健康意識も高まっていたのです。それでもアメリカ人の肥満度は大きいですね)

NIKEはマイケル・ジョーダン、タイガー・ウッズ、姚明などスーパースターと大型契約を結んで、PRする戦略と、NBAなど大会運営組織にバックアップしてPRする戦略など、大掛かりな広告宣伝戦略が得意な企業と言えます(アメリカ的なド派手なPRが得意)。

しかし、その甲斐あって、バスケットボール市場では圧勝のシェア、中国市場でもナンバーワンブランドに、ゴルフでも存在感を増し、サッカーでも同様な動きがありました。

しかし、今回の件がもっとエスカレートした場合、株式投資として、リスクと考えるかチャンスと考えるか?





  • こういった事件があると、コンプライアンスの改善や経営責任問題が問われる可能性(経営陣が本来の経営に集中できないリスク
  • ブランド価値の毀損リスク(NIKEは悪い奴とみなされるリスク)
  • 何らかのペナルティーを法的、道徳的に受けるリスク(罰金、司法解決、あるいはFIFAから永久追放されてサッカー市場から大きくシェアを落とすリスク)
  • 大掛かりな広告宣伝戦略がやりづらくなるリスク、つまり、NIKEの得意技が使いにくい環境に陥るリスク
等々を考えました。

一方、「そんなことは最初の数年だけで、長期的なブランド価値は変わりませんよ」という楽観的な可能性もあると思います。

配当利回りが2%ぐらいだったら考えるんだけどなあ。そうすると株価が60ドルを切らなければならない。ちょっと非現実的ですかね。
 
ただ、先行き不透明感は出てきたように感じます。とりあえず625日が決算発表です(たぶん、現状では「捜査に全面協力しているので、コメント等は差し控えたい」程度の事しかわからないかもね)。
引き続き、ウオッチしていきたいです。
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1 件のコメント:

  1. 米スポーツ用品大手ナイキが1996年に締結したブラジル・サッカー連盟との巨額スポンサー契約に関連して行った支払いについて、米捜査当局が調査を進めていることがわかった。事情に詳しい関係者によると、当局はこの支払いがブラジル側 ... ナイキ.blogspot.com

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