2015年5月21日木曜日

エコノミストに対する雑感





私の記憶ベースの記事ですので、間違っている可能性がありますが、ざっくりと思ったことを。

かのピーター・リンチ氏は著書で、「楽観的であるより慎重というか悲観的に先行きを見通したような発言をしている方が、頭がよく見えるし、信頼もされやすい。仮にその悲観的な予想が外れても、だれも気に留めないし(結果オーライってやつですね)、楽観的に予想を立てて外れると、皆ものすごく立腹する」という趣旨を書いていたと思います。

これは今でも生きている話でして、日本でもアメリカでも同じように思われているようです。
もっとも、マスコミが政治家批判の際に用いる「アベノミクスで格差拡大」とか「景気回復の実感がない」という格差と実感の問題は、ちょっとわかっている人なら、アホくさいほど中身がありませんが。

~ストと呼ばれる人(エコノミストとかストラテジストとか)は、よく読んでいると、たとえ日経平均が8000円でも20000円でも、元々悲観的な人はいつも悲観的(あるいは弱気な)なコメントをして、元々楽観的な人はいつも楽観的(あるいは強気)なコメントをしているように思います。

たとえば一旦、「ドル円は50円になる」と言った以上、屁理屈でも何でもつけてそう言いつくろわないといけないかのような派手な京都のオバちゃんがいますね(あのケバケバしいファッションで、理想が「富の再分配」というから笑ってしまう。自分の毛染め代金を寄付でもしたらどうですか?)。

なんとなくですが、悲観原理主義者???と言えそうな人々のルーツが日銀であるような気がしてなりません。今の日銀ではなく、三重野、松下、速水、福井、白川のデフレ時代の日銀育ちの人々(つまり、リフレ政策に反対的な意見の人たち。京都の毛染め学者もこの一派)。

固有名詞を出すと憚れるかもしれませんが、非常に有名なJPMS氏、こんな著書がありますね。
「インフレで私たちの収入は本当に増えるのか?」 2013/4
原油価格下落で実質賃金がアップしそうになっていますね。

また、この方のコラムをGoogleで検索すると、ほとんどアベノミクスに否定的で、常に経済的に先行きヤバい、という感じのタイトルになっていますね。

2011年に日経平均が9000円台だった時に「弱い日本の強い円」は説得力がありましたが、アベノミクスが始まって以降、「悪い円安」議論や上記の著書の様に、(いかなる)インフレは悪という議論が続いています。

しかし、氏が属する勤務先はお構いなしにマーケットで儲けていますね。

景気って結局循環するので、同じことを言い続けていると、いつか不景気になって(好景気になって)、「ほら、俺(私)の言っていたことが当たっていただろ」ということになって、神様扱いされる日が来ます。
弱気派が好景気時から弱気なことを言っていて、不況になると「彼の慧眼は素晴らしい」というのが最も称賛されやすい。

しかし、いつも言っていることが、「なんとなくこんな状態は続きません」的なことではちょっとねえ。景気は循環しますからね。

(もっとも私もお金を払ってこういった金融機関と取引があるわけでもないので、タダでご高説を聞かせてもらえるのなら、一介の個人投資家に生意気なことも言えないかもしれないが)




しかし、このブログのお気に入りブログにリンクをしているこの人たちはリーマンショックのどん底からまだ日の浅い時期に米国景気が底を打った可能性をデータを交えて解説していました。
総悲観が冷めないうちに、強気のことを言うのは難しいです(あまりいう人がいないので、論文を探すのも容易ではないが)。それは我々読者が悲観的なことを読みたがるからです

また、うち一人はアメリカの住宅バブル絶頂時に円安が行き過ぎていることを言っていました。
この方たちは、マクロデータでそれを必ず示している点で説得力がある。




「専門家を見分ける目」というのは簡単ではありませんね。

これに政治が絡むと、余計に情緒的なことがクローズアップされて、本来分析に必要なデータや論理がかえってバカにされるからややこしい(経済学者は過去に起きたことをデータ化して理論立てているのに、過去にそれらを引き起こした財界・政界の人間が、「経済や経営は理屈じゃない。生きているんだ」的な発言をして学者を小馬鹿にする姿は冷静に見ると、自己否定に等しく(現財務大臣のAさんのような人ね)せん無い気分になりますね。


エコノミストも人間ですから言っていることが百発百中ってのもあり得ない。ただし、自説に固執する人の意見は聞かない方がいいかもしれない。柔軟で視野の広い人データをしっかり分析できる人を探したいものです。

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6 件のコメント:

  1. シェイク・シャックはうまかったのブログを見て、強い強いアメリカ株の投資を考えていたのですが、結局、買いそびれてしまい先日の上方修正!よくあることですが後悔の日々です。
    実際にアメリカで見てきた(味わった?)人のコメントは的確でしたね。来年のシェイク・シャック日本進出を前に買えればと思っています。
    私は信頼度の高いブロガーの記事を参考に投資生活をしています。昔から一部昇格狙いの二部・新興市場株投資と最近はIPOにも手を出しています。
    貴ブログを見て毎回、いろいろよくご存じだなあと感心していましたが、やはり専門家を見分けているのですね。ちょっと難しいですが、竹中氏と勝藤氏のブログも見ていこうと思います。
    今後もますますのご活躍を祈念しております。

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    1. シェイクシャックの株はちょっと手が出ないほど高くなったと思っていますので、気を付けた方がいいかもしれません。
      もっともこれはファンダメンタル的な側面での意見で、トレーディングというのならまた別ですが。

      一方、ハンバーガーの方は、おいしいと思いました。ほかの日本人観光客の人もおおむね好評だったので、日本に来たらちょっと(食べ物の方が)ブームになるような気がしています。

      いずれにせよ、シェイクシャック株は投資方針次第ってことで。

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  2. こんにちは。いつも参考にさせていただいております。
    京都在住の身としては「京都のおばちゃん」の表現は自分も一緒にくくられているようでなんか嫌です(笑)
    「D志社大の教授のおばちゃん」とか「NHKに気に入られてる紫のおばちゃん」とか言っていただければ。

    彼女の主張の中では、「ユーロをサッカーの1部・2部のように健全な国のユーロAとそうでない国のユーロBに分けるべき」というご意見が一番斬新で個人的には気に入ってます。
    (無知な私には「それってユーロとドラクマに分けるのと何が違うのか」が全く分かりませんが)

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    1. koma22さん、コメントありがとうございます。
      表現が誤解を招いたようで、すみません。私はその女性の在籍する学校のOBでして、余計に嫌いでつい書きすぎたのかもしれません。

      いずれにせよ、自分の学説や思いだけを語って、本当に何が起こっているのかを事実分析で語れないようなエコノミストは、株式投資やビジネスに百害あって一利なし、ということを言いたかったのです。彼女はあまり定量的な分析はなかったと思います(そんなに読んでいませんが)。

      リベラルな大学なので、あのような方がいてもまあいいのかもしれませんが、外しまくっているので、OBとしてはちょっと恥ずかしいですね。また不景気になれば引っ張りだこになるかもしれませんが、あの顔を見ていると、ほんとに景気が悪くなるような気がします。

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    2. あ、そんなに気にしないでくださいね(汗)
      半分ネタみたいなもんで、ホントに気分を害してるわけではないんで。

      ちなみに私は一応、そのライバル的(?)なR大学のOBです。

      アメリカ株はほとんどがVTやVOOのようなETFで、個別株はまだ数銘柄で金額も100万程度なんですが、これからもう少し積み上げて行こうと思ってますし、いつもこちらの記事は参考にさせていただいています。
      これからも楽しみに拝見させていただきます。

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    3. Koma22さん、R大卒でしたか、こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。
      第二京阪とか、第二名神とか、京都縦貫道とか、京都も結構変わっていて、帰省(私が奈良、妻は京都府下)するたびに、上を見ながら車を運転しちゃいますね。

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