2015年8月29日土曜日

25年以上連続増配をする配当貴族銘柄の紹介 S&P500 Dividend Aristocrats #8 Sherwin-Williams (SHW) 37年連続増配 その1

8回目はSherwin-Williams (SHW:シャーウイン・ウイリアムズ)です。
配当貴族シリーズの紹介は、私も初めて耳にする社名もたくさんあります。SHWもその1つです。自分で銘柄調査しながら、皆さんにお伝えしていますので、一石二鳥?ですね。

この会社は、塗料会社です。また工業系の会社ですがどっこい、37年連続増配中です。1978年ごろ、2度目のオイルショックのころからずっと増配中という事になりますね。


では、さっそく財務分析をテンプレートで。




(上記表のうち、従来Investing CFと記載していたものをCapital Expenditureに修正しました)


過去10年・5年とも増配率の年平均は10%を超えています(12.5%、11.2%)。
株価は、しっかり評価されていますね。Fairly Valuedという感じでしょうか。

売上高は1.3兆円ぐらいあります。内訳は75%ぐらいが建築塗料の様です。売上高の6割がショップでの販売の様です。あちらの人は木造住宅にDIYでペンキをよく塗っているので、そういった用途が多いようです。
ただ、アメリカではリーマンショック後、新築住宅の建設が今一つなので、今は中古住宅市場や個人のリフォームで使う塗料が販売のメインの様です。米国でシェア約33%あるそうです。

日本の塗料会社(日本ペイント、関西ペイント等)は、日本らしく自動車向け塗料が業績をけん引していますが(SHWも取り扱いはある)、当社は建築塗料です。

儲かっている事業も建築塗料系の様です。下のグラフで、売上高の約75%(Paint Stores + Consumer)で、ともに平均利益率である15.2%を上回っています。このうち大半がPaint Storesです。同セグメントでSegment Profitの7割近くありそうですね。

逆に日本企業が得意そうなGlobal Finishesの利益率がイマイチですね。

ヤマ勘ですが、塗料の製造技術は日本企業の方が上だと思いますが(品質に厳しい自動車メーカーに鍛えられているから)、いわゆるマーケティング力はSHWの方が上のような気がします。

技術力VS営業力、どっちがいいとか悪いとかではなく、利益と配当がしっかりしているのはどちらだ、というのが配当投資家的な目線になりますね。

建築塗料がメインで、リーマンショックの後でも、立派な業績で乗り越えたのはなぜか、ちょっと調査が出来ていませんが、注目に値すると思います。

景気回復とともに利益率も改善しています。

Net Debt(純有利子負債:借入金-現預金)は過去5年で2倍近くになっていますが、収益力も上がっていますので、Net Debt /EBITDA倍率は1.16倍とまったく問題ないと思います。

EBITDA;償却前営業利益の概念にほぼ同じ。減価償却費や暖簾償却費など非現金支出項目(会計上費用にするものの、現金の支払いを伴わないもの)を利益に足し戻すことで、その会社のキャッシュ上の利益を測定する。また、EBITDAは国によって違う償却方法などに関係なく企業の収益力が比較できるので、グローバルでは一般的によくつかわれる。日本の会計はM&Aで生じた暖簾を費用計上させるが、欧米では費用計上しないため、日本の営業利益が小さく見えたりするような時、EBITDAを使って海外企業と比較する)

よく借入金やバランスシートの評価に自己資本比率を用いるケースがありますが、個人的には金融庁が銀行に課す検査の時以外、あんまり大きな意味があるとは思っていません。

銀行内でも自己資本比率は融資審査での重要な指標となっていると思いますが、その影響で顧客にそういった指導をしている関係か? 日本では自己資本比率を気にするようです。日本の法律も資本充実の原則という言葉があるように、会計上の自己資本を重視しますね。

しかし、自己資本とは過去にため込んだ(今、この溜め込みすぎがよくないといわれていますね)利益であり、将来の安全性を占うには少し課題があります。結論だけを言いますと、CFの水準と借入金の水準がどれぐらいバランスされているのか、これが大きく重要なポイントだと思います。

実務的には、今どれぐらい・今後どれぐらいCFがあるのか、の方が重要ではありませんか?

話がそれました。米国企業らしく、せっせと儲けたお金で自社株買いを進めています。利益が増えて、利益+健全な水準の借入金で自社株買いを行えば、必然的にROEはアップしますね。資本充実なんてどこ吹く風ですか。ちなみにSHWの自己資本比率は、201031%→201417%と東芝さん並みですね。

このキャッシュの原動力?はあまり設備投資を必要としないビジネスモデルにあるようです。Investing Cash Flowとは、有形・無形の固定資産の取得額を示しています(M&Aは含まれず)。
営業CF1200億円あって、投資CFがその2割程度ですから。

そして、配当性向は健全な水準の25%程度ですから、この先まだまだ連続増配できる余力がある、と言えそうです。
その2に続きます。
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2 件のコメント:

  1. 管理人さま、こんにちは。
    >Investing Cash Flowとは、有形・無形の固定資産の取得額を示しています(M&Aは含まれず)
    とありますが、通常はM&Aによるキャッシュアウトは投資キャッシュフローに含まれると思うのですが、管理人さんのほうでM&A分を含めなかったということでしょうか。

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    1. OZEKIさん、コメントありがとうございます。
      財務数値はMorningStar社のデータをそのまま引用しています。
      記載欄はInvesting CFではなく、Capital Expenditureが正しいようです。
      修正させていただきます。
      いずれにせよ、持続的成長に必要な投資資金を示していますので、M&Aにかかった資金は含まれないようです。

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