2015年10月19日月曜日

アメリカ企業決算と相場の雑感 2015.10.18現在 JNJ、BLK、PM

アメリカ企業の決算は先週から始まった。私の持ち株では、ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)、ブラックロック(BLK)、フィリップモリス(PM)が発表を終えた。
週末各社の決算をざっくり見た。

おおむね市場予想よりは良かったようだ。
ただし、私の場合、市場予想よりいい悪い、よりもEPSの上昇率を期待するところがある。
EPS(一株当たり当期利益)の上昇率はすなわちDPS(一株当たり配当)の増加率につながりやすいからだ。


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しかしながら、昨今のドル高でアメリカの多国籍企業の会計上の業績はパッとしない。それでもアメリカ企業のCEOやウオールストリートは為替中立ベース(為替レートが1年前と同じだったら、という前提)で評価するケースが多い。

いや、より正確には、期中にドル高=株安で売りまくっておいて、決算で「思ったほど影響は大きくなかった」と言って、ある程度買い戻される、というのが実態だろう。

そして、中国経済のスローダウンやアメリカ経済の実態が「思っていたほど強くない」などが重なって、いったん向かったドル高がややドル安に修正されている。

さらに原油価格も下げ止まりが見えてきたかもしれない、という感じとなって、かつ、アメリカ経済が一番強い年末商戦に向けての期待などが重なって、株価はポジティブな動きが見られます。

個人的には、投信やヘッジファンドの決算が閉まる10月下旬から11月までにボトムアウトするのかなあ、と思っていたが、10月に入って少し風向きが変わったようなイメージがあったので、慌ててPM買いに入った

この辺、長期投資なので、目先の株価を気にしない、という本質論と、ちょっとでも安く株を買いたい、という本音論が、都合よく交錯するのが、私という人間ですね。まあ、この程度の下げで売ったりしませんけど。


JNJ100億ドル(約1.2兆円)の自社株買いを発表。現在の時価総額が2718億ドル(約32兆円)なので、3%~4%の株数を減らす勘定。ただし、期限を設けないのと、いつでもやめることができる、というもの。

同社は、余剰資金の振り分けを、配当、M&A自社株買い、とずっと言ってきていたので、アナリストから「M&Aは当面封印するのか?」と突っ込まれたが、「ほかにもお金はあるので、M&Aは十分やろうと思えばできる」と回答していました。

また、医療機器事業は同社で最も大き「かった」事業だが、最近の単価下落で成長が足踏みしている状況。事業責任者が決算カンファレンスで、これから1.2年で新製品を大量に上市させるので期待してほしい、とアピール。

Googleとのロボット工学的な治療器具(イメージとしては、「ダビンチ」という内視鏡を使った手術器具がある。外科医がこれまでかかった時間の数分の一で、がんの切除手術ができるようになるロボット系の機器の次世代版のようなものを、JNJの医療知見とGoogleITC技術を融合させて作る)への期待が大きいような印象。ただし、経営陣側は、「まだ数年先」とこれからのお楽しみ。

消費者事業(バンドエイド、大衆薬やシャンプーなどの事業)は、数年前のリコール問題から完全復活して、モメンタムがある。

医薬品は、「オリシオ」という薬が売れなくなったため、スピードダウン。「オリシオ」はギリアド・サイエンシスの今やエース「ソバルディ/ハーポ二」のうち、ソバルディと併用して飲む薬だったのですが、ハーボ二という単剤で飲む薬をギリアドが開発したので、用済みとなってしまった薬。

あとは「レミケード」というバイオ薬のバイオㇱミラーの影響を気にするアナリストがたくさんいたが、会社側は限定的である、といつもの回答。

BLK:ドル高の影響もあって、AUMAsset Under  Management:運用総資産)はややダウンしたものの、相変わらずiSharesへの資金流入は続いている模様。また、Aladdinという機関投資家向けの投資業務の支援ソフトのようなものも売っていて、これの業績が堅調に推移している。預かり資産といい、支援ソフトと言い、ストックビジネスモデルがますます強くなっている印象。300ドルを切ったところで買い増しして正解だった。

PM:為替中立ベースで、かつ、一時費用を含めないEPSの対前年増加率は+15.8だった。同じベースで、1月から9月までのEPS伸び率はやはり+15.8%とのこと。
なお、自社株買いは現在やっていないとのこと。

タバコのほうは、アジア経済のスローダウン(主にインドネシアを指していると思う)で数量は年間1~1.5%のレベルで推移している模様。ただし、相変わらず毎年必ず、世界のどこかで値上げしていますので、Pricing PowerEPSの上昇につながっている模様です。これはJTも含めたタバコ銘柄の必勝パターンですね。

会計数値上のEPSは苦戦(9か月比較で▲9.5%)していますが、事業の実態は、いい感じだと思います。

さて、今週はいよいよIBM、マクドナルド、P&GそしてKinder Morganという、目下私の目の上のたん瘤のようなカルテットがそろって登場する予定。個人的には山場かな。
マクドナルドの将来のライバルが、チャックフレイというチキン中心のファストフードチェーンだ、と言われているらしいが、KFCでなくマックの理由がイマイチわからん。


また、タコベルがスピンオフされるかも、など外食産業も面白くなってきそう。

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