少し前の話で恐縮ですが、大和証券が主催(正確には大和インベスター・リレーションズが主催)する会社説明会に参加しました。
大和証券の特典は、何と言ってもクオカードがもらえる点です(笑)。株を買う前に配当(いや、株主優待かな?)をもらった気分になりますし、当日の「日当」という感じがします。
さて、それはさておき、当日は各社30分程度の簡単な会社紹介を約12社のうちから選択して自分でその会場で話を聞く、というもの。
企業の担当者は自社のプレゼンの後は、別室のブースで各個人投資家からの質問を適宜受け付ける、というもの。
私は合計4社を受講し、クオカード1000円分をゲットしました。
どの会社を選択するかは事前に申請しておかないと、当日はキャンセル待ちでしか入れない。
私が選んだのは
日本空調サービス(4658)、キャリアリンク(6070)、朝日印刷(3951)、アズワン(7476)の4社だった。
各社ヒアリングの後、ブースで個別質問もできた。
直接企業と対話ができると、親近感がわきますね。
今日は日本空調サービス(4658)を紹介。
話の概要
当社はビルメンテナンス業界に位置づけられるが、実際は病院・工場といった特殊建物(裁判所とか美術館とかもある)の設備管理が中心。
イオンディライトや日本管財はどちらかと言えば、建物の清掃が中心ではないか、ドメインが違う。
市場は3.6兆円と巨大だが、各社がひしめくフラグメントな業界で、技術力やノウハウ等得意分野が存在価値を分けるポイントとなっている。
当社は冒頭の通り、病院・工場等を専門に引き受けてノウハウを積んでいる点が特徴。
売上高のうち、メンテナンスが7割・リニューアル等に伴う設備の施工工事が3割。
建物は一旦建築されると、管理はずっと続く。一般的なオフィスビルで、仮に200億円で竣工した場合、その後40%は管理でカネがかかる。
一旦契約するとずっと取引が継続するので、ストックビジネスモデル。
今後も病院・工場などのメンテナンスを中心に売上高を伸ばす予定。単純なオフィスビルの受託割合を25%以下にすることが当面の目標。オフィスビルは最近個別空調がメインで、個別の場合、メンテを外注にしなくてもよくなるので、うま味もない。
現在、日系企業が進出する海外の工場でのメンテナンス引き受けや、病院の立て替えや統合に伴うメンテナンス引き受け、または病院側から当社に問い合わせが来るなどこの分野はまだまだ成長余地があると考えている。
前回立てた中期計画は前倒しで達成し、来年度にも新しい中期計画を公表したいと考えている。
配当性向50%を公表済み。
以下、個人的な質問
Q:病院を増やすとのことだが、厚労省はベッド数を減らすといっている。そんなところに成長可能性があるのか?
A:医療の効率化は財政面から問題となっている。確かにベッド数は削減されるが、中小病院を統合して、一つの病院のベッド数を多くして、結果的に効率化するという方針である。統廃合の際、病院が新築・移転などが起こればビジネスチャンスとなる。
また、院内感染などがリスクと言われており、空調管理は喫緊の課題となっている。
さらに、医療機器の高度化などに伴い、設備のメンテナンスも高度化している。
安いだけの引き受けだと、万が一の事故も考えると、ノウハウのある当社が有利になる。
後は雑談。
海外の工場に設備のメンテナンスを提案したら、彼らはそんな設備は使い捨てだ、と感じていたらしい。また、中国では、設備を買い替えると次の機械が偽物ではないかと危惧していて、メンテナンスを提案したら、ものすごく喜ばれたらしい。
→ 経済が低迷すると、設備を大事に使おう、という機運が高くなるかもしれませんね。
個人的な当社に対する感想
ポジティブです。
説明会参加前は日本管財と日本空調サービスのどちらにしようか、思案していました。正直どっちでもいいのですが、特殊建物比率を高めるといっている点、メンテナンス業に専念する点(日本管財は不動産投資的な事業もやっている)、株主還元積極宣言をしている(配当利回りもよい)などから日本空調サービスに軍配を上げてしまいます。
イオンディライトは多分この分野のトップピックなので(時価総額も大きい)評価が高い点と、役員は結局イオンの出向先ではないか?という疑念があって、印象よくない(イオンと同社では利益相反の関係にあるはず)。
とりあえず、子供名義と自分名義で打診買いをしました。ちょっと値上がりしすぎた感のあったプラネット(2391)の後継として。
応援お願いします。
gonchan0810さん、こんにちは。
返信削除日本空調サービスは私の主力の一つなので情報ありがたいです。
>来年度にも新しい中期計画を公表したいと考えている。
前回計画はEPS120円にして配当性向50%目処でDPS60円だったのです。
そして2分割して達成してしまい、今後はどうするのかが気になってました。
最も気になってたのは配当性向50%なのですが、これは変らなさそうですね。
業績の方は鉄板ですから。
説明では、株主優待はやらずに配当で報いる、配当性向の水準を段階的に引き上げ、2018.3期には連結配当性向50%とする、と言っていました。
削除新しい中計では、当然利益目標が引き上げられるので、DPS予想も多くなる、と考えてしまいますね。
大型病院の設備管理受託が業績引き上げ要因の様です。
ヘルスケア関連銘柄の一環として、注目してみました。