このブログの恒例記事の一つになった感がありますね(笑)。
ただ、今回は中3の息子の野球の試合と重なってしまい、午後から行きました。野球の方は1回戦を勝ったので、明日2回戦の応援になります。
したがって、レポートは堀古英司氏が中心です。午前の竹中平蔵氏は聞くことができなかった。
前回記事
結論的に言えば、米国株式相場に関して、彼の強気はまったく変わっていません。
彼の話を2009年ごろから連続して聞いていますが、ここ数年はバリバリの強気派です。
かつては金に投資するなんて言っていましたが、今やゴールドの「ゴ」の一言も発せられていません。
今が投資の絶好のチャンスだ(注:アメリカ株ですよ)、と熱弁していました。
その理由として、
1:皆が怖がっている。ギリシアと中国に。
彼の主張では、ユーロ圏は通貨だけ統合しても、金融政策の自由が失われるだけで無意味であり、政治財政とも統合しない限り、うまくいかないというもの。
ギリシアはデフォルトして、ドラクマに戻った方が結局は長期的には良い、というもの。
私見ですが
基本的に合意します。ギリシアへは債務免除しかないと思います。ただ、世界を見回すと、「債務免除癖」がつくとモラルハザードが起きてしまうので、二度目はない、という枠組みが必要ですね(アルゼンチンとか、何回デフォルトしているんだろう)。
実際には、今回も「問題先送り」になりそうですね。
中国の問題は、アメリカ株とはそんなに影響はない、とみているようです。
2:中央銀行が緩和姿勢である。
日米欧は言わずもがな、中国も緩和姿勢ですね。
堀古氏の意見では、FRBの利上げは年内本当にあるのか、というものでした。
おそらくわかりやすくするためだと思いますが、金利先物のレートとエコノミストの予想を比較し、市場の実態とエコノミストの「実感」ではかなりの差があることを示して、金利先物は引締めを織り込んでいない点を示唆。
一方、通貨の方はすっかり金利引き上げを織り込んでいて、ドル高が行き過ぎていると。
つまり、利上げができる状況ではないにもかかわらず、株価もドルも利上げをかなり織り込んでしまっているので、株価が上がらず通貨が上がっている状態。
もし(堀古氏の立場では「もし」ではなく、「いつか必ず」のはず)、利上げが遠のけば、ドル安・株高が起こり、そのマグマはかなり溜まっているはず、という意味だったと思います。
ドル円の実質金利の差のヒストリカルチャートを示して、現在は金利差以上にドルが買われているので、ドル円は一時的に110円を切ってもおかしくない、と言っていました。
(数年前、ロイターのビデオ取材で「1ドル150円時代が来る」、なんて言っていましたね
)
こちらをどうぞ
このころから、著書「リスクを取らないリスク」と同じことを言っています。
つまり、日本人的には、円高に戻るリスクがあるものの株式相場はまだ上がる、と彼は言っています(この結論のところは、広瀬氏と同じような気がした)。
3:Valuationが低い
これは少し意外感がありましたが、彼は最近株式益利回りと長期金利差の水準(FEDモデルと呼んでいましたが)差で株の割安感を判断しているようです。
アメリカの相場は最近20~30年程度は、株式益利回り(1÷PER)と10年国債金利がおおむね同じぐらいで推移していると図示していました。
しかし、ITバブル崩壊後は、ここ数年を含めてもかなりの期間で、株式益利回り > 長期金利 であり、いずれ過去のトレンドに収斂するはずだ、と予測しています。
つまり、株価が上がるか、金利が上がるかですが、金利はそれほど上がらない、と見越しているので、株価が上がる、という結論になったようです。
私見ですが、株式益利回りが高かったというより、金利が歴史的に低すぎたからそのように思うのではないでしょうか? 一方株式相場は、私も含めてPERを中心に判断しているので、そりゃFEDモデルは差が開くでしょ、って感じ。
後は非常に評価が低いセクターとして、航空株と大型ハイテク産業(マイクロソフトとか)を挙げていました。
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