ありがとうサービス（3177）・中小型株の打診買い

日本の中小型株でCFが安定していて、配当還元意欲のある企業を物色していたところ、「何となく」おもしろそうだったから買ってみた。

この「何となく」というのがくせもので、ヤマ勘がかえって吉と出る場合と、熟考が吉と出る場合があるので、自分の判断も結構いい加減だったりする。

3177の場合

1. 万年割安株で人気がない
2. 四国・九州でのフランチャイ「ジー」（「ザー」ではない）
3. 財務はそれほど盤石なわけでもない（自己資本比率39％、ただしNet Debt/EBITDA倍率は0.6倍程度なので借金は多くない。ただし小体）
4. 事業のオリジナリティはあまりない（自社ブランド店舗も展開しているが）
5. 株の流動性も高くなさそうである
6. 突然減損などで決算が真っ赤になるリスク（店舗の減損は予測不可）と、正直ネガティブ要因ばかりである。
7. 事業内容はブックオフ、ハードオフのフランチャイジー展開。飲食も少しやっていて、モスバーガーなんてやっている。
8. リユースと飲食ってどう考えても何のシナジーがあるのかわからない。
9. とてもEconomic Moatがあるとは思えない。

が、

1. 配当はまあまあしっかりしている。元々バリュエーションが低いから（PER8.8倍）配当利回りも高目にでる（3.6％）。
2. また、HPが賑やかそうだった
3. 社長さんがブログを書いていて、シンプルに部下を叱咤激励している、これが結構刺さる。
4. HPの社長さんの挨拶も「お客様にありがとうを言ってもらえる」ことが経営目標だ、と言っていて、ユニークで（やっぱり）「何となく」刺さるものがあった。
5. 業績は堅調に推移している（もっともリーマンショック後しかわからなかったが）
6. つまり、経営方針にオリジナリティというかユニークさがあった点に惹かれた（経営者に惹かれた）
7. あまりにも小さいので、探してもアナリストレポートが見当たらなかった（ピーター・リンチ的には良い。ただし自分の目がアナリスト並にしっかりしている場合に限るが）

社長は地元のスーパーのオーナーだったが、FCに「業態転換」した人

デジタルな思考で銘柄を選んでも、「何となく」アナログな感覚で銘柄を選んでも、サルがダーツを投げても、結局は同じだったりして。

NDソフトウエア（3794本社：山形、モンテディオ山形）もそうだったが、地方本社（当社は愛媛県今治市）の場合、サッカーとか「地域貢献」がマーケティングになるのか人材募集効果があるのかスポンサーになっていることも多く、当社の場合FC今治（元日本代表の岡田監督がオーナーですね）のスポンサーらしい。

商売上、有形無形の採算があるのなら、良しとするか。

こういうのは社長次第なので、次回決算説明会があれば出席してみよう。

ひふみ投信「藤野チェック」（中小型株ならこれを言い聞かせよう）

1. 社長はケチか？　→　Unknown
2. 増収増益、オーナー企業、独自の商品　→　毎期連続とは言わないがYes・Yes・No
3. 経営者のビジョンは明確か　→　Yes（と思う）
4. 生活を快適で楽しいものにしてくれる企業か　→　Yes（と思う）
5. 10年後・20年後も必要な企業か　→　Unknown
6. その会社ならではの強み　　　　→　地域性???
7. 身近なもの・理解しやすいもの・好きなもの　→　Yes（ブックオフは身近）
8. 成長率は高そうか　　→　No（「高い」の意味を10%以上の成長率と見た場合）
9. HPに社長の顔がある、話しかけている　→　Yes
10. 後継者は育っているか　→　Unknown
11. 割安か　　　　　　　→　Yes（買った時点のPERは9倍弱。ただし万年割安の可能性）

買ってからチェックしたが、全てに自信を持ってYesとは言えなかった。大丈夫だろうか？

事業内容に独自性がない（FCだから当たり前ですが）というのが引っかかるが、フランチャイジー会社の社長自身に独自性があった、という感じ。

将来的に減配するような局面があれば売るしかないだろう。

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