2015年7月4日土曜日

前回の続き 日米株価比較 意外と日本株に分がある結果に・・・





先日のセクター別のPERで、おそらく、誰でも何をやっている会社なのか何となく理解できている(「何となく」というのがみそ)ほど割高になっているように私には感じられます。
食料品、小売、サービス、医薬品・・・。

もっとも医薬品は実際、高度なバイオ技術を駆使するケースが新薬では多いので、何をやっているのか正確に理解するのは容易ではない(したがって「何となく」になる)。

やっぱりアメリカ株の方が適正評価でしょ?

同じセクターでアメリカの企業と比較してみた。

何となく日本の各セクターの代表格を並べて、それに見合った米国企業を、という感じで比較した。
米国株はできればダウ平均からチョイスしたかったが、そういうわけにもいかなかったので独断と偏見が混じっているかもしれない。

マコーミック(スパイスとか調味料。アリアケジャパンが近いかもしれないが、企業規模が違いすぎるので味の素の方がイメージは合いそうに思った)が少し割高かもしれない。

武田薬品工業を買うより、メルクを買ったほうが、バリュー投資家の人なら、「座り心地」はいいと思う。同じく、日清食品よりはゼネラルミルズでしょう。

ファストリPER47倍って、ベンチャー並ですね(FBで32倍程度だった)。武田の69倍って、説明不能。

相場全体だと日本株の方が有利な結果に?

しかし、TOPIXS&P500と相場全体で見れば、PERや配当利回りはほとんど同じですね(注:日米でPBRを比較してもあまり意味はないと思います。自社株買いやROE10%以上が当たり前の米国企業ですから。日本では株主還元にやっと目覚めだしたばかり。また日本企業の自己資本は、「株主還元」で痩せた企業というより、「赤字」で減ってROEが高めに出たり、(3割増資のような)「無茶な増資」や「無還元」でメタボなどでごちゃごちゃ)。

益回りで比較すると、やっぱり黒田さん次第か?




日米の長期金利差を2%とした場合(バブル崩壊後の長期的なインフレ率の差も似たような感じではないか?)、TOPIXS&P500で比較した場合、むしろ日本株の方に割安感が出ますが、またまた意外ですね。

それは、株式益回りで見た場合、双方ともおおむね5.9%の益回り。1÷17
株式益回り-長期金利は日本が0.5%としたら、5.4%、アメリカは同2.4%とした場合、3.5%となります。

アメリカは利上げに差し掛かっているので、この利回りギャップはますます小さくなっていくことが予想されます。

つまり、日本株はアベノミクスが目標を達成した時点、あるいは達成できそうだと蓋然性が出た時点でピークとなる可能性があるような気がしました。
(つまり、インフレ率2%が継続できそうだと分かれば、黒田バズーカはおしまいになる。その場合円高&上記利回りギャップも縮む)
日本株はPER17倍ぐらいだと愚痴愚痴言わずに買ったほうがいいのかなあ?「体感温度」と理論がなじまない場合、腑に落ちないですね(一般的に益回り-長期金利の差が5%もあれば、株は買い場と言われている)。

言い訳させてもらうと、長期的な成長の持続性という意味では、実績として、アメリカ株にまだまだ分があると言えそうですけど(しかし、これから先はわからない)。

あっ、そうそう、為替リスクを唱える御仁、甘い。円高ドル安になれば、真っ先にTOPIXが下落する可能性が高い。一方、ドル安になればS&P500は持ちこたえるか上昇する傾向にある。日本人が投資する場合、理論的には同じですが、相場なので、日本株の方が一般的にはボラティリティが高いようです。
(もちろん、その時点におけるマクロ景況感がもっとも影響を与えますが)

したがってすべてはアベノミクスの成否次第。日本株にとっては、アベノミクス・インフレ率2%の持続的達成見込み・が成功しそうで成功しそうでない、といったグズグズ路線がベストシナリオと言えそうです(実際、そんな感じかも?)。これもアメリカで景気が弱すぎず、強すぎないのがアメリカ株にベスト、と言われているのに酷似していますね。
PS
黒田さんって、表情豊かですね。とても財務官僚だったとは思えません。親近感がわきますね。

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