2015年7月15日水曜日

Fordを売却、eBayを買い 狙いは当然PayPalです





結局、表題のとおりeBayを分社前に買いました(77日)。お金をどう工面するのか悩みましたが、思い切って思い入れの強かったFordを全株売却しました。

これでFordに投じた資金は、MasterCardPayPalいや、eBayに投じられました。

明日7月16日にeBayの決算が発表されます。同時にスピンオフでPayPalが独立企業として上場されます。



eBayは配当をしていません。分社後のPayPalも配当を予定していません。配当投資家を自負する私があえて無配のeBayを買ったのは、電子決済市場の将来性を(自分では)確信しているからです。

MasterCardを買って、さらに電子決済市場を調べてみると、自分自身でも従来は銀行引き落としだった公共料金をカード決済に移管したり、やはりポイントが付くのでちょっとした買い物はカード決済に移行し、現金をあまり持ち歩かなくなっています。

私は財布とクレカを別に持ち歩いていますので、正直財布よりもクレカがあるカードケースの方の置き忘れや紛失に気を配っています。

財布の中の現金と財布の価格(1万円ほどの定価をアウトレット価格・半額で買った)といい勝負ですから(笑)。正直学生時代の方が現金を持ち歩いていたりして。

さてそのPayPalはクレジットカードと違い、支払先にクレジットカード番号等の守秘内容を伝えることなく代金決済ができます。

また、PayPal口座にクレジットカードをあらかじめ登録しておくと、代金決済の際に当該クレカから資金の決済や友人等の間の送金にも使えます。

クレカのポイントはそのまま貯められます。

電子決済市場が広がれば広がるほど、つまり利便性が高まれば高まるほど、セキュリティーへの関心も高くなると予想しています。

したがって、PayPalのような決済手段は存在価値があると考えています。

eBay(簡単に言えばヤフーオークションの原型となったアメリカのネットオークションサイト)で、オークション決済のためにeBayが買収した会社がPayPalでした。

オークションでは売り手が個人、買い手も個人のようなケースは頻繁にありますので。
しかし、PayPalはオークション決済以外にも収入源を増やしていき、今ではeBayのオークションサイトからのPayPalの収入は3割ほどと言われています。

分社独立後は、この比率を3年程度で15%まで引き下げる方針とのことです(当然全体の売上高が増加することでeBayシェアが落ちることを前提にしているからです)。

競合相手としてAppleAmazonが独自にDigital Payment Systemを構築したり、使っていたりするようですが、PayPalはすでに一定のシェアを確保しているので、先行メリットが大きいと考えられます。つまり「ネットワーク効果」があると思っています。

(「ネットワーク効果」とは、そのサービスが広まれば広まるほど、利用者がその利便性を良しとしてますますそのサービスの利用が広がっていくような効果。簡単に言えば証券取引所ですね。大型株だったら地方証券取引所でも東証でも取引できそうですが、みなさん東証で決済しますね)
ネットワーク効果の詳しいことは、下記過去記事をご参照ください。
MorningStar社のEconomic Moat(競争優位性、経済の濠)はWideです。
eBay自体もネットワーク効果の恩恵を受けています)

なおかつ、こういった電子決済市場はまだまだ成長期にあります。
したがって、PayPalの業績は今後とも堅調に推移すると(勝手に)予想しています。

eBay2009年ごろからPayPalの価値が織り込まれておらず割安だ、と散々主張するアメリカのファンドマネージャーがいたのをCNBCやネットで見ていました。

その後、カール・アイカーン氏が株を買い占めて、ついに分離を叫びだしました。
わたしはずっと、「配当がないから」、という理由で見送ってきました。

しかし、MasterCardを買って以降この場合、市場の将来性にBetするほうが、配当にこだわるより得策だ、という結論に達しました。






ただし、Valuationは決して安くはないと思います(しかし、PayPalのような電子決済仕組み会社のお手伝いのような機能を提供するGMOペイメントゲートウエイ社(3769)のPER78倍で、eBayPER18倍、MasterCardVISA23倍という事を考えると、まだ割安ではないかと(GMOグループはインターネット株と評価されているようだが、3769は電子決済業界ではないか?)

また、PayPalもいつかは配当するでしょうね。
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